ロイヤルズ二塁手メリフィールド「二刀流をついに許可した」
ベーブ・ルース以来の本格派二刀流として米球界に衝撃を与えているエンゼルス大谷翔平選手。投手としては2戦2勝、打者としても先発7戦連続ヒットと大活躍を続けるが、対戦相手を驚かせているのはそのパフォーマンスだけではなさそうだ。
15日(日本時間16日)の今季3戦目の先発マウンドで対戦するロイヤルズの面々は、二刀流への挑戦を容認したエンゼルスの決断にも驚きを見せている。地元紙「カンザスシティ・スター」電子版が伝えている。
アメリカでは大学まで投打の二刀流はもちろん、2つ以上の競技をプレーする二刀流も多い。だが、ドラフト指名を受けた時点で、投打のどちらかに専念する選択を取ることが“当然のこと"とされてきた。
最近では2017年ドラフト1巡目(全体4位)でレイズに指名されたブレンダン・マッケイ選手のようにマイナーで二刀流に挑戦する選手も出てきたが、まだまだ稀な存在だ。
大谷について質問を受けたロイヤルズ二塁手のウィット・メリフィールドは「二刀流をついに許可したということに驚いているよ。両方できる選手は数多くいると思う。ただ最近は早い段階でそれを諦めている。1つのことにフォーカスして取り組もうとしているんだ。だから、長期間に渡る二刀流を許容する存在がついに現れたということにとても感銘しているよ」と話したという。
ロイヤルズ先発左腕のダニー・ダフィーは高校時代に投手と外野手を務め、カリフォルニア工科大に進学して二刀流を継続する予定だった。だが、ロイヤルズに3巡目指名されてプロ入りを選択。投手に専念する道を選んだ。
「外野は好きだったし、いい外野手だったと思うよ。でも、このメジャーレベルではなかったけど」と振り返ったダフィーは、メジャーレベルで二刀流を続ける選択肢はなかったことを明かし、大谷について「とても信じられない」と感心している。
大谷の活躍は、投打のどちらかを選ばなければいけない、という旧来の考え方に一石を投じている形だが、これをメリフィールドは大歓迎しているようだ。
「人々は、小さい頃から何かで上達するには1つに絞ってやるべきだと思っている。1つの競技しかやらないのもそういうこと。僕はひどいことだと思うけど。それこそが現代の人々が持つメンタリティーだけど、僕個人はそこには囚われない。様々なことに可能な限り挑戦する人々を見ていきたいね。大谷は『両方得意なら、両方やればいいじゃないか』ということを実行しているのだと思うよ」
日本球界の常識をぶち破った大谷は、メジャーでもまた慣習を覆し、新たな風を吹かせることができるだろうか。
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