逆転勝利に貢献の大谷、大活躍キンズラーのインタビューを「電撃訪問」で話題
エンゼルスの大谷翔平投手は13日(日本時間14日)の敵地ロイヤルズ戦で4打数2安打1得点と活躍し、5-4での逆転勝利に大きく貢献した。2回に二塁打を放つと、1点を追う8回にはチャンスを広げる中前打。その後、勝ち越しのホームを踏んだ。試合後には、この日、大活躍したイアン・キンズラー内野手が地元テレビ局のインタビューを受けているにも関わらず、カメラの前を堂々と通過。同僚からグラブで背中を叩かれる様子も放映され、その“愛されキャラ”ぶりが改めて話題となっている。
またしても勝利を呼び込む活躍を見せた。2回に先発右腕ハメルの内角への直球をレフト線に運び、自身メジャー初の二塁打を記録していた大谷。エンゼルスはその後、主砲プホルスが3打点を挙げながらも、3-4と1点ビハインドで8回に突入していた。
しかし、5連勝中のチームはここで試合をひっくり返す。先頭のコザートがヒットで出塁すると、続く大谷は右腕グリムに速球2球で追い込まれながら、2球連続でボールを選ぶ。そして、5球目の低めへの83マイル(約134キロ)のカーブをセンター前にはじき返す技ありの中前打。チャンスを広げ、代打バルブエナの同点打、そして自らが勝ち越しのホームを踏んだキンズラーの犠飛へとつなげた。
6連勝で12勝3敗とスタートダッシュに成功し、昨季世界一のアストロズを抑えて地区首位を走るエンゼルス。その原動力となっている打線にさらに厚みを加えているのが、故障者リスト(DL)から復帰したばかりの今季新加入キンズラーだ。この日は決勝犠飛に加えて3安打2盗塁2得点と存在感を見せつけた。
キンズラーは笑顔で大谷の背中を叩く「全国に向けて話さなくては」
試合直後にはダグアウトの前で地元テレビ局「FOXスポーツ・ウェスト」のインタビューを受けたが、ここに“乱入“したのが大谷。キンズラーが話していると、突然、193センチの男がカメラの前を平然と通過。キンズラーはすかさず手に持っていたグラブで背中をポンポンと2回叩き、ニッコリと笑った。
これを受けて、インタビュアーは「ショウヘイは、もちろんショータイムを続けていますね」と質問。キンズラーが「(注目されているため)全国に向けて話さなくてはいけない」と返すと、「今では世界ですね」とインタビュアーが畳み掛け、新加入の二塁手は「そうだね」と再び笑みを浮かべた。試合を中継していた「FOXスポーツ・ウェスト」は、この動画を「イアン・キンズラーはエンゼルス打線が初回から最終回までいかに支配的であったのかを語っている最中、ショウヘイ・オオタニから電撃訪問を受ける」との文言を添えて公式ツイッターで公開。ファンの間で話題となっている。
キンズラーは、大谷のメジャー初本塁打の際にも“中心人物”の一人だった。この時、ダグアウトに戻った二刀流に対して、チームメートはあえて“無視“した後に時間差で喜びを爆発させる「サイレント・トリートメント」を敢行。しかし、静かなベンチで両手を上げてすぐに同僚の祝福を“要求”した大谷は、たまりかねて同僚の背中に抱きついた。その相手がキンズラーだった。
必死に抵抗したベテラン内野手だったが、すぐに諦めてニッコリと笑い、大谷をハグ。これを合図にチームメートが一斉に集まり、手荒い祝福が始まった。キンズラーは試合後に「まだ早いんだ。まだだ、と思っていたよ。どうにかしてはねのけようとしたんだけど、彼はなにせ巨漢だからね。うまくいかなかったんだ。幸せな時間だったよ」と振り返っていた。
この日のインタビュー“乱入”にも、2人の関係の良さが表れていた。キャリアのほとんどをリードオフマンとして過ごしながら、通算235本塁打を誇る強打者としても知られる35歳のベテラン。下位打線の大谷が出塁し、キンズラーが還すという形も頻繁に出てくるようになれば、いよいよエンゼルス打線は手がつけられなくなる。
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