【試合戦評】初回にいきなり鮮やかな先制劇。北海道日本ハムが日本シリーズ進出に王手

パ・リーグ インサイト

2016.10.14(金) 00:00

昨夜は福岡ソフトバンクが最終回に意地を見せて逆転勝ち。アドバンテージを含めた勝敗は、北海道日本ハムの2勝1敗となって迎えた「2016 日本通運 クライマックスシリーズ パ」のファイナルステージ第3戦。

今日の試合で勝利すれば日本シリーズ進出へ王手がかかる北海道日本ハムの先発は、チームの勝ち頭・有原投手。対する福岡ソフトバンクの先発は、今季2度目の中5日での登板となる千賀投手。北海道日本ハムが勝てば日本シリーズ進出へ王手。福岡ソフトバンクが勝てば五分に持ち込める大事な一戦は、同級生右腕による対決で幕を開けた。

初回、北海道日本ハムがいきなり千賀投手を捉える。先頭の西川選手がファウルで6球粘った末に四球を選ぶと、1死から3番・大谷選手が振り逃げで出塁し、1死1,3塁の好機が訪れる。続く4番・中田選手は三振に倒れるが、今日は5番で起用された近藤選手が左前に適時打を放ち先制点を奪取。さらにパ・リーグ本塁打王のレアード選手が2試合連続となる豪快3ラン。「少し甘く入ってきたところをしっかり振り切れたね。流れを引き寄せる一本を打ててよかった」という主砲の一発で、北海道日本ハムが幸先良く4点を奪う。

援護をもらった有原投手は3回表、中村晃選手に一発を浴びて1点を返されるが、その後は緩急つける投球で次々に三振を奪い、要所を締めて相手に反撃を許さない。

一方の千賀投手も2回以降は立ち直り、西川選手、中島卓選手を相手に150キロ台のストレートで2者連続奪三振。徐々に調子を上げていき、北海道日本ハム打線を抑え込んで味方の反撃を待つ。

2回以降、抑え込まれていた北海道日本ハムは6回裏。先制打を放った近藤選手が低めのフォークをうまく捉えて出塁すると、福岡ソフトバンクはここで東浜投手に交代。続く6番・レアード選手、7番・陽選手も安打で続き、1死満塁の絶好機を迎えるが、ここは東浜投手の意地の投球の前に後続が打ち取られ無得点に終わる。

7回1失点で有原投手が降板し、その後は救援陣が得点圏に走者を背負いながらも無失点に抑える粘りの投球で逃げ切り勝ち。初回の4点を守り抜いた北海道日本ハムがファイナルステージの3勝目をつかみ取った。


昨夜の試合で最終回に逆転を許し、流れが福岡ソフトバンクに傾いたかと思われたが、今日の試合できっちり勝利を収めて再び流れを呼び込んだ北海道日本ハム。これで4年ぶりの日本シリーズ進出へ王手をかける形となった。10年ぶりの「日本一」のタイトル獲得へ、まずはあと1勝だ。

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