【MLB】常識覆す二刀流 大谷翔平の異次元の活躍がメジャーの規定を変える?

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2018.4.13(金) 23:01

投打に活躍を続けるエンゼルス・大谷翔平
投打に活躍を続けるエンゼルス・大谷翔平

投打でトップクラスの成績を残す大谷

4月12日(日本時間13日)のレンジャース戦を終えて大谷翔平は、打者として7試合の出場で26打数9安打3本塁打11打点、打率.346、投手としては2試合2勝0敗13回、18奪三振、防御率2.08だ。これは、新人王資格のある選手としては投打ともにトップクラスの成績だ。

打者としては、アメリカン・リーグの新人王有資格者(Rookies)の打者部門では本塁打数、打点の2部門で1位、投手としては勝利数、奪三振で1位だ。しかし投手部門に「Ohtani.S」の名前はあるが、打者部門のランキングには登場していない。

MLBの公式サイトでは、選手は投手・打者のいずれかでしか登録できない。新人王有資格者の部門では投手・打者の別で表示されているため、投手登録の大谷はランキングに名前が出ないのだ。

またMLB公式サイトの選手個々の紹介ページでは、投打成績がそれぞれ掲載されている。試合ごとの成績も「GAME LOGS」によって紹介されているが、現時点では野手、投手いずれかの成績しか表示されない。大谷翔平のページでは、投手の「GAME LOGS」は、表示されているが、野手はない。

投打で活躍する「二刀流」は、ベーブ・ルースをはじめMLB史上にも何人かが挑戦しているが、最近の野球では本格的な二刀流選手は皆無だ。直近では132勝した右腕のカルロス・ザンブラーノが2006年に6本塁打を記録しているが、投打でランクインするような選手は、新人王有資格者に限定しても長らく出ていない。だから、公式サイトでの選手成績は投手、打者いずれかに限定されるのだ。大谷翔平の活躍は、MLBでも想定外の事態なのだ。

これまでの“常識”覆す活躍、今後MLBでも議論に?

実はNPBも公式サイトも大谷翔平の活躍によって変更を余儀なくされている。公式サイトの現役選手の年度別成績は、2016年まで投手は投手成績、打者は打撃成績しか表示されていなかったが、2017年から投手の打撃成績も表示されるようになった。

2016年に大谷翔平が投手として10勝4敗、打者として22本塁打67打点でMVPに選出されたことで、投手の打撃成績を表示する必要性が生じたからだ。MLBでは月間MVPを投打別に制定している。大谷がこのまま活躍を続ければ、投打で月間MVPの候補にエントリーされる可能性があるが、この際にどちらで選ばれるのかが問題になってくる。

さらに、MLBは各ポジションで最強の打者を選出し「シルバースラッガー賞」を授与している。アメリカン・リーグでは投手、DHも「シルバースラッガー賞」があるが、大谷翔平はどちらで受賞するのかが議論になる可能がある。

NPBでは2016年にベストナインの表彰規定を改定して、複数ポジションで一人の選手が受賞できるようにした。これによって大谷翔平は投手、指名打者両方でベストナインに輝いたが、MLBも大谷がW受賞できるようにルール改訂を迫られるかもしれない。

たった一人の選手の異次元の活躍で、日米の野球の記録や表彰のルールが変更を余儀なくされている。これも大谷翔平の凄さを象徴する出来事だろう。

記事提供:Full-Count

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