6月19日の開幕に向け、6月2日から始まった練習試合。「パ・リーグ インサイト」では、6月2日から6月16日までに行われた練習試合の成績を独自に集計し、今回は打撃成績についてランキングを作成した。開幕直前、各球団の仕上がりをチェックだ。
※当ランキングは独自に集計したものであり、実際の数値とは異なる場合がございます。
埼玉西武が3位までを独占(※規定以上)。高打率をマークしたのは?
打率では埼玉西武が上位3位を独占。スパンジェンバーグ選手が.500と高打率をマーク。3試合連続で本塁打を放つなど、日本の野球に対応し存在感を示した。2位には若手に負けずアピールする木村文紀選手が.414、3位には新キャプテンの源田壮亮選手が.394と続いた。さらに7位には主砲の山川穂高選手がランクインし、埼玉西武打線の強力さをうかがわせた。
4位には福岡ソフトバンク・柳田悠岐選手がランクイン。打率.382と鷹の主砲は健在。福岡ソフトバンクは上林誠知選手、栗原陵矢選手ら若手も懸命にアピール。上林選手は10打点と得点面でもチームに貢献した。オリックスは大城滉二選手、新外国人のロドリゲス選手が打率3割越えと好調だった。楽天で規定打席(試合数×3.1)に到達したのは茂木栄五郎選手のみ(打率.233)。規定打席には達しなかったが、楽天・ブラッシュ選手は30打席で打率.360と好成績を残した。
一方、規定打席に達した選手がいなかったのが千葉ロッテと北海道日本ハムだ。両チームは主力だけでなくさまざまな選手を起用した。特に北海道日本ハムは、育成選手を積極的に使い、高濱祐仁選手が本塁打を放つなどアピールした。打線の中核を担う近藤健介選手は29打席で打率.462と高成績を記録、今季も活躍を期待できそうだ。千葉ロッテは新加入の福田秀平選手が35打席で打率.364と好調で、チームとしても.261と6球団でトップの打率を記録した。
鷹と獅子の主砲が好調。アピールに成功した若手は?
本塁打は後半に3試合連発など快音を響かせた柳田悠岐選手が6本でトップ。3年連続の本塁打王を狙う山川穂高選手も5本と開幕に向け上々の仕上がりを見せた。打率ランキングで1位、2位を取ったスパンジェンバーグ選手、木村文紀選手は打率だけでなく本塁打でも結果を残した形となった。千葉ロッテのルーキー・佐藤都志也選手、北海道日本ハム・野村佑希ら若手も3本塁打を記録し開幕一軍をつかみ取った。
打点は山川穂高選手が14打点で1位にランクイン。次いで北海道日本ハム・中田翔選手が11打点。さすがの勝負強さで、今季も打線をけん引してくれそうだ。福岡ソフトバンクは上林誠知選手、松田宣浩選手、柳田悠岐選手が合わせて28打点。昨季苦しんだ上林選手だったが、今季はそのポテンシャルを発揮するだろうか。千葉ロッテは藤岡裕大選手が9番打者としての出場が多いなか8打点とチームトップを記録した。
盗塁数では、6月に支配下登録された千葉ロッテの和田康士朗選手が7盗塁で1位に。打っても8打席で3安打で打率.375とアピールし、開幕一軍入りを勝ち取った。2位には4盗塁を記録した千葉ロッテ・荻野貴司選手、楽天イーグルス・小郷裕哉選手が4盗塁でランクインした。
3月20日の予定から3カ月遅れての開幕を迎えるプロ野球。交流戦が中止で120試合となり、パ・リーグの前半は同チームと6連戦という変則的な日程で例年とは違う戦い方が要求されるだろう。そのなかで各球団の選手たちがどのような戦いを見せてくれるのか、注目したい。
文・丹羽海凪
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