もっと知りたい!台湾プロ野球の華「Rakuten Girls」ってどんなグループ?

パ・リーグ インサイト

2020.5.24(日) 15:08

笑顔のマスクをした「Rakuten girls」 写真提供:CPBL
笑顔のマスクをした「Rakuten girls」 写真提供:CPBL

台湾プロ野球でのチアリーダーの存在とは

 世界最速で開幕した台湾プロ野球(CPBL)は今、人数制限付きで観客動員を開始するなど、そのいち早い動向が、世界中の野球ファンからの注目を集めている。
WEB配信された開幕戦の視聴数は前年比137%と大きく数字を伸ばし、今回のコロナ禍ではじめて台湾プロ野球を目にした人も多いのではないだろうか。
そんななか、選手達の躍動感溢れるプレーと共に映し出されるチアリーダーたちにもまた注目が集まり、その華やかさに熱い視線が注がれているのだ。

 台湾プロ野球といえば、ベンチ上のスタンドで各選手の応援ソングに合わせてチアリーダーがダンスやコールで観客を盛り上げ、ファンはそれに合わせ歌い・踊るという独自の応援スタイルがある。簡単な振り付けのため、初めて来場したファンでも真似して楽しむことができ、応援に熱狂と一体感が生まれる。球場の中に、誰でもスッと入っていける空間を作るチアリーダーの存在はとても大きいのだ。
今では一軍4球団(現二軍のみの味全ドラゴンズを含めると5球団)全ての球団にチアチームがあるが、2005年に台湾プロ野球に初めてチアリーダーを取り入れたのが「楽天モンキーズ」のチアチーム「Rakuten Girls」だった。

 今年で15年目のシーズンを迎えた「Rakuten Girls」は、これまで母体球団の買収・改名に伴い、二度の名称変更を経てきた。「La Newべアーズ」の「La New Girls」、「Lamigoモンキーズ」の「LamiGirls」、そして今シーズンから「楽天モンキーズ」の「Rakuten Girls」として新たな一歩を踏み出したばかり。本拠地・桃園国際野球場での応援パフォーマンスを行うほか、これまでに4枚のCDや写真集を発売するなど、幅広い活動で人気を集め、台湾では今メディアで多数取り上げられる人気グループとなっている。

 幅広い活動内容と、台湾プロ野球チア界最多数の24名のメンバー。国内外に多数のファンを持つ「Rakuten Girls」とはどのようなグループなのか、メンバーについてもっと知りたいと思い、「Rakuten Girls」新メンバー・筠熹(ユインシイ)さん、担当マネージャーのスタンリーさんから、オンライン通話でお話をうかがった。

スタンドで応援パフォーマンス中のユインシイさん
スタンドで応援パフォーマンス中のユインシイさん

「プロ野球チア」が憧れの職業に

ーー「Rakuten Girls」にはどんなメンバーがいますか?

スタンリーさん(以下スタンリー): 24名の中には2名、日本と韓国の外国籍のメンバーもいます。学生だったメンバーが学校を卒業したので、現在は学生や社会人はいません。映画やバラエティ番組に出演するメンバー、YouTuberとして活躍しているメンバーもいます。10年以上活動しているメンバーも2人いるんですよ。

ーーみなさんあまりにもかわいいので、台湾で活躍されているタレントさんかと思いました……メンバーはどのようにして集めたのでしょうか?

スタンリー :結成当時、メンバーは4人だけで、何試合かに一度しか球場にいませんでした。少しずつ認知されはじめ、オリジナルの衣装ができ、イベントを開催し、メンバーも徐々に増えていきました。以前はオーディションを開催していましたが、メンバーが安定してきたこともあり現在は開催していないんです。いいなと思う子がいればスカウトをする場合はあり、ユインシイもマネージャーがスカウトしました。今後オーディションを開催するかもしれませんが、現在は未定です。

ーー現在はメンバー募集していないんですね!

スタンリー :そうなんです。募集をしていないにも関わらず、メンバーになりたい!というメールが毎年100通以上届きます。台湾の若い女性にとって憧れの職業へと成長したことは、とても喜ばしく思います。

最大の魅力は球場での距離の近さ

ーー本拠地の試合日はどのような活動をされているのでしょうか?

ユインシイさん(以下ユインシイ) : 試合開始の約4時間前に球場に入り、ヘアメイクや軽食など本番へ向けて準備をします。ベストなパフォーマンスを届けるため、ダンスの練習も欠かせません。その後、現在は開催できていませんが、球場外イベントに出演します。サイン会をする日もあれば、キャラクターと一緒に家族みんなで観覧できるような舞台劇をする日もあるんですよ!

試合開始後は、1塁側と3塁側でメンバーが半分に分かれ、スタンドで応援パフォーマンスをします。1回〜3回はスタンドで、5回はグラウンドで、7回〜9回は1塁側と3塁側のメンバーが入れ替わり再びスタンドで応援パフォーマンスをします。

ーー屋外球場で試合中ほぼずっと踊り続けていて、想像以上に体力勝負…ファンと共に応援し続け、距離がとても近いのが魅力に感じます。

ユインシイ :ファンとの距離の近さは台湾の球場の特徴のひとつで、選手とのふれあいの場面も多く見られます。応援スタイルもまた特徴で、ヒットが出れば共に喜び合い、ホームランが出れば共に叫んで、とてもフレンドリーな関係です。

ーー毎試合24人全メンバーに会えるんですか?

ユインシイ : 平日は12人、週末は16人出演しています。どのメンバーが出演するかは事前に公式SNSで告知していますよ!

ダンスレッスンなどをみっちり1カ月間行うという、キャンプの様子 写真提供:楽天モンキーズ
ダンスレッスンなどをみっちり1カ月間行うという、キャンプの様子 写真提供:楽天モンキーズ

チアリーダーとしてだけではなく、一人のタレントとして

ーーRakuten Girlsとしての育成法を教えてください。

スタンリー :チアリーダーとしてだけではなく、一人のタレントとして多方面で活躍できるように育成をしています。まず見た目や身だしなみはとても大切と考えているので、メイクレッスンは毎月開催し、それぞれが知識を深められる機会を作っています。また、メディア対応のレッスンも毎月開催し、取材などでしっかりと受け答えができるようにサポートしていきます。

ーー活動していく上で、メンバーの皆さんが大切にしているマインドはありますか?

スタンリー :メンバーたちが何よりも大切にしているマインドは「結束心」です。開幕前には合宿をして「結束心」を高めます。24人いれば24通りの意見があるので、もしなにかあった時は話し合い、皆同じ方向を向いて同じ気持ちで活動することが大切です。そのため、メンバーを選考する際は内面や人間性も重要視しています。

「Rakuten Girls」公式Facebookより
「Rakuten Girls」公式Facebookより

ーーダンススキルの育成についてはいかがですか?

スタンリー:ダンス講師としても活動している、背番号11・陸筱晴(Sunnie)がメンバー兼「Rakuten Girls」のダンス講師をしてくれているんです。新メンバーは、まず200曲程ダンスを覚えなければいけないのでとても大変だと思います。

ーー200曲!!ユインシイさん、何曲覚えましたか?

ユインシイ :やっと半分くらい……いっぱいいっぱいですが頑張ります!

これまでに経験のない、特別なシーズンが開幕して

ーー今年は2回の開幕延期や無観客試合でスタートするシーズンとなりましたが、現在の心境はいかがですか?

ユインシイ :開幕延期の間は、ダンスの練習をして過ごしました。客席にあるパネルの前で踊るのもとても新鮮ですが、5月21日から本拠地・桃園国際野球場での観客動員が始まるので、ファンの皆さんの前でパフォーマンスをする日がやはりとても楽しみです。先輩たちに少しずつ近づけるように、まずはダンスを全てマスターして、引き続き頑張っていきたいと思っています。

無観客のスタンドのパネル前で踊る陸筱晴(Sunnie)さん。「Rakuten Girls」公式Facebookより
無観客のスタンドのパネル前で踊る陸筱晴(Sunnie)さん。「Rakuten Girls」公式Facebookより

ーー過去に日本デビューの経験もあるとうかがいました。「Rakuten Girls」の活動はこれまでの芸能活動と違うなと感じるところはありますか?

ユインシイ :2012年に、踊りながら天気予報するお天気アイドル「ウェザーガールズ」のメンバーとして日本でCDデビューをしたことがあります。東京で1年半くらい生活していたんですよ。「Rakuten Girls」の活動は、ファンの方との距離感が近く、反応がすぐ感じられるところがこれまでの活動と違うなと感じます。ファンの皆さんの声がすぐ届くのはとても嬉しいです!

ーー最後に、日本の野球ファンの皆さんにメッセージをお願いします!

(日本語で答えてくれました)
ユインシイ :日本の皆さん、ユインシイです。コロナの影響が早く終わることを祈ります。会える日まで待っています。早く会いたいです!


「この状況下で、プロ野球にチアは本当に必要か?」そんな言葉がテレビから聞こえた。しかし台湾プロ野球では、画面に映る彼女たちの応援パフォーマンスを通して、別々の場所にいるファンの声援は一つになり、ファンと選手の架け橋となるその存在は、より必要性が増しているようにすら感じた。

 また、筆者は「Rakuten Girls」を知ることで台湾プロ野球により深く興味を持ち、実際に台湾に足を運びたいと思うようになった。そう感じている日本のプロ野球ファンの声はSNSでも散見され、台湾プロ野球に間違いなく大きく貢献している。

 最後に「早く会いたいです!」とメッセージをくれたユインシイさんの言葉の裏に、実は今年、東北楽天ゴールデンイーグルスのチアとの交換留学など、「Rakuten Girls」が来日する予定がいくつかあったが、全て中止になってしまったそうだ。

 今後の夢の一つとして、メンバー全員で仙台の楽天生命パークに応援に行き、満員の球場でパフォーマンスしてみたい! とも話してくれた。日本と台湾のプロ野球ファンの架け橋でもある彼女たちが、両方の国でより輝き、世界中でプロ野球を心から楽しめる日が1日でも早く来てほしい、そう願うばかりだ。

写真提供:楽天モンキーズ
写真提供:楽天モンキーズ

文・池田紗里

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