森友哉のルーキーイヤーに、里崎智也の引退試合 「パ・リーグ プレイバック」埼玉西武&千葉ロッテ 編

パ・リーグ インサイト

2020.3.20(金) 12:03

埼玉西武ライオンズ・森友哉選手(C)PLM
埼玉西武ライオンズ・森友哉選手(C)PLM

あの試合の、あの感動をフルイニングでもう一度

「パーソル パ・リーグTV」は、「パ・リーグ プレイバック」としてパ・リーグの記録に、そしてファンの記憶に残る試合をまとめた特設ページを開設。2012年から2019年まで順次動画をアップしている。最近ファンになった方も、ずっと前からファンの方も思い出のあの試合を振り返ってみてはいかがだろうか。

 今回は2012年から2014年までの埼玉西武と千葉ロッテの印象的な3試合をピックアップ。その他の試合も、「パ・リーグ プレイバック」特設ページでチェックだ。

黄金ルーキーの本塁打に、大器の片鱗を感じさせた試合 埼玉西武ライオンズ2012〜2014 ピックアップ

2012年9月5日 対福岡ソフトバンク戦
 埼玉西武の先発・菊池雄星投手は9回途中まで1失点に抑える気迫の投球を見せていたものの、打線も福岡ソフトバンク投手陣に対して中島裕之選手(現・巨人)のソロの1点止まりに押さえ込まれる接戦となった。ただ、9回裏に当時プロ2年目だった秋山翔吾選手(現・レッズ)が試合を決めることになる。甘く入った変化球をすくい上げると、打球はそのまま右翼スタンドに飛び込むサヨナラ弾となった。ダイヤモンドを一周しながら右手を突き上げる秋山選手の姿は、2018年シーズン、福岡ソフトバンクとの天王山(9月27日)で見せた逆転弾と重なるファンも多いはず。

2013年8月18日 対楽天戦
 序盤に1イニング6得点の猛攻などで主導権を握ったかに見えた埼玉西武だったが、その後は激しい点の取り合いとなり、7回表には松井稼頭央選手(現・埼玉西武二軍監督)の同点3ランなどで逆転を許す展開に。ただ、9回裏に打線の執念で1点差に迫ると、この展開に黙っていなかったのは当時のキャプテン・栗山巧選手だ。2死2,3塁で打席に入ると、ライト前へ劇的なサヨナラ打。普段は静かに燃えるタイプの栗山選手が、1塁ベース上で見せた気迫の表情が印象的だ。

2014年8月16日 対北海道日本ハム戦
 今や埼玉西武の不動の正捕手となった森友哉選手は、そのルーキー時代にすでに強烈な印象をファンに残している。この試合の2日前に逆方向へプロ初本塁打を放つと、次の試合では右方向に本塁打を放ち、黄金ルーキーとしての力を存分に発揮していた。そして迎えた8月16日、延長までもつれ込んだ試合は10回表に北海道日本ハムが勝ち越す展開に。もう後がなくなった10回裏、代打で登場した森選手は増井浩俊投手(現・オリックス)の151キロの速球を完璧に打ち返した。打球は美しいアーチを描き、今度はバックスクリーンへ飛び込む同点ソロ。高卒新人では46年ぶりとなる3試合連続本塁打で、試合を振り出しに戻した。

「パ・リーグ プレイバック」埼玉西武特設ページ

井口資仁の記念すべき2000本安打は本塁打! 名試合をプレイバック! 千葉ロッテマリーンズ2012〜2014 ピックアップ

千葉ロッテマリーンズ・井口資仁選手(現・監督)(C)PLM
千葉ロッテマリーンズ・井口資仁選手(現・監督)(C)PLM

2013年3月29日 対オリックス戦
 開幕投手を任されたエース左腕・成瀬善久投手が打球直撃で降板するアクシデントに、中継ぎ陣が奮起した。7回途中からは当時のドラ1ルーキーだった松永昴大投手がプロ初登板。プレッシャーのかかる場面だったにも関わらず、8回2死まで無失点で投げ抜いた。ドラマが待っていたのは、1点を勝ち越されてもう後がない延長12回裏。先頭のサブロー選手が安打を皮切りに、まずは根元俊一選手が押し出しの四球を選んで同点に追いつく。最後は角中勝也選手が犠飛を放ってゲームセット。劇的な形で開幕のスタートを切った。この試合で活躍した松永投手、角中選手は今やチームの核と言える選手に成長した。

2013年7月26日 対楽天戦
 井口資仁選手(現・千葉ロッテ監督)は、試合開始時点で通算2000本安打に大手をかけていた。1対1の同点で迎えた6回表、楽天の絶対的エース・田中将大投手から放った打球は、美しい放物線を描いて左翼スタンドに飛び込む勝ち越し弾。結局試合は敗れてしまったものの、最高の場面で、最高の相手から、価値ある一発を放って記録を達成した。ちなみに、井口選手は自身の引退試合(2017年9月14日)でも劇的な一発を放っている。そちらも、もう一度映像で確かめてもらいたい試合だ。

2014年9月28日 対オリックス戦
 1998年ドラフト2位で入団してから、千葉ロッテの扇の要としてチームをけん引してきた里崎智也選手の引退試合だ。この試合で里崎選手はプロ入り初となる「1番・指名打者」として出場した。注目したいのはファンの大声援だ。普段からリーグ屈指の熱い声援で知られる千葉ロッテのファンであるが、この試合ではより一層の大声援を送っていることが映像からも伝わる。これだけでも、里崎選手が大きな貢献を続けてきた選手であることが分かる。さらに、試合はエースの涌井秀章投手(現・楽天)が好投し、角中勝也選手が決勝弾を放つという最高の形で締めくくっている。
  
「パ・リーグ プレイバック」埼玉西武特設ページ

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