ニック・マルティネス／投手

#27／1990年8月5日生まれ
185cm・90kg／右投左打

　カットボール、カーブ、チェンジアップ、ツーシームといった多彩な変化球を武器に、制球よく打たせて取る投球が持ち味の右腕だ。テキサス・レンジャーズでローテーションを守った経験も持つ右腕は、来日1年目の4月の月間防御率1.67とスタートダッシュに成功。さらに交流戦でも3戦3勝、防御率2.91と好投を続けた。

　7月には月間防御率7.98と調子を崩したものの、その後は3カ月連続で防御率3点台にまとめて修正能力の高さも示した。年間を通じて先発ローテーションを守り抜き、規定投球回にも到達。25試合に登板し10勝11敗、防御率3.51と、来日初年度から2桁勝利を達成した。援護に恵まれない試合も多く、負け越しはしたが、クオリティスタート率68%と、多くのゲームで試合を作り、上沢直之投手とともに先発陣を支える存在となった。

　順調に日本でデビューを果たしたマルティネス投手だったが、2年目の2019年は故障も重なり、一軍登板なしと苦戦を強いられた。チームとしても安定して登板数を伸ばせる先発投手を求めているだけに、3年目の2020年は来日1年目を上回る活躍が求められるだろう。

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マルティネス投手をもっとよく知るために。パ・リーグインサイトの過去の記事

・日ハム右腕マルティネスは若手の見本。栗山監督が評価する、野球と向き合う姿
　MLBで通算17勝を挙げた実績を持つ元メジャーリーグながら、その経歴におごることもなく、周囲への感謝を忘れない誠実な人柄の持ち主であるマルティネス投手。最高峰の舞台での経験と優れた人間性を兼ね備えた助っ人右腕の姿は、若きチームに対しても良い影響を与えつつあるようだ。

・日本ハムから自由契約のマルティネスにMLB球団興味と米報道　1年で米復帰か
・北海道日本ハム再契約のマルティネスに米メディア注目　「球団を間違いなく感心させた」
　マルティネス投手は2015年に24試合で7勝7敗、防御率3.96と、MLBの舞台でも先発投手として活躍を見せていた。その後2年間は防御率5点台と苦戦して日本球界に新天地を求めたが、異国の地での挑戦とその実力は、今なお母国からの注目を集めているようだ。

・来日1年目のエピソードや、同僚とのコミュニケーションは？　 北海道日本ハム・マルティネス投手に翻訳機で取材【提供：BIGLOBE】
　練習直後というコンディションにもかかわらず、マルティネス投手は幾度となく笑顔を見せながらフレンドリーにインタビューに応じてくれた。北海道日本ハムというチームや同僚への印象や、オフやキャンプの過ごし方、そしてチームメイトとのコミュニケーションの取り方といった話題について語っている。

文・望月遼太