2日の投手デビューでもアスレチックスに衝撃を与えられるか
今季初先発を1日(日本時間2日)に控えたエンゼルス大谷翔平選手。3月29日(同30日)には敵地アスレチックス戦に「8番・DH」で打者デビュー。オープン戦では投打ともに苦戦した“二刀流"だが、メジャー初打席の初球を初安打につなげる勝負強さを発揮した。開幕戦に向け、どんな修正を行ったのか――。大谷選手はオープン戦最終戦の26日(同27日)ドジャース戦から一本足打法をやめ、すり足打法に切り替える突貫工事に出たが、二刀流が見せたよもやの修正が相手ベンチに衝撃を走らせた。
「我々がスプリングトレーニングで見ていたアプローチと変わっていたんだ。彼は打席で足を振り上げるのをやめた。オープン戦では足を大きく振り上げてタイミングを取っていた。自分たちの知る打ち方ではなかった。だから、自分たちもアプローチを変えたんだ」
こう語ったのは、開幕戦にアスレチックス2番手で6回のマウンドに上がった左腕ライアン・バクター投手だった。大谷選手はオープン戦の大半で一本足打法を続けたが、28打数3安打とメジャーの投手相手にまったくタイミングが合わなかった。そこで26日ドジャース戦では、すり足打法にフォームを改造。実力派左腕ヒル投手相手に左前安打を放っていたが、その1試合だけではアスレチックスにはデータが少なすぎたようだ。
開幕戦の日、大谷選手はネクストバッターズサークルでも相手の投手を見ながら、すり足でタイミングをとり続けた。「足を振り上げようが、振り上げまいが、彼が余裕を感じる展開になれば打たれてしまう。いずれにしてもアウトを取らなければいけないという部分は同じだ」とバクターは語った。
一方、アスレチックスのジョナサン・ルクロイ捕手は「自分はそんなに驚きはなかった。でも、ダグアウトでは彼が足を振り上げるのをやめた、と話題になっていた」と証言。開幕直前の打法変更で、相手ベンチは騒然となっていたことを明かした。そのルクロイ選手は「メジャーの速球に合わせるための対応だろうね。すり足にすることは。どの選手も修正するものなんだよ」と泰然とした様子だった
すり足打法に衝撃を受けたアスレチックス。メジャー初打席で初球安打という結果を出した大谷選手だが、打撃フォーム変更は最高の“奇襲"となったかもしれない。果たして、投手・大谷もアスレチックスに衝撃を与えることができるだろうか。
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