待ちに待った開幕。3月30日から4月1日までの開幕3連戦には、ひときわ大きな注目が集まる。ただ開幕カードも長いシーズンにおいては「ただの1カード」に過ぎず、そのうちの1勝や1敗が他のカードの1勝や1勝より重い意味を持つわけではない。
…しかし、過去のデータを調べていくと、開幕カードを「ただの1カード」と言い切るのはどうやら少し難しいようだ。ここでは、2008年以降のパ・リーグで、開幕3連戦の勝敗とシーズンの順位を調べてみた。(対象58チーム)
開幕3連敗でBクラス入り!?
2008年以降のパ・リーグでは、開幕3連勝で絶好のスタートを切ったチームは、10チーム存在した。そしてそのうちの半分の5チームが、そのシーズンでBクラスに沈んだ。「開幕3連勝でシーズンも安泰」というわけにはいかないらしい。
では逆に3連敗はどうなのか。なんと2008年以降のパ・リーグで、開幕3連敗を喫した10チーム中9チーム、つまり90パーセントがシーズンでBクラスという驚愕の数字が出た。
2009年の北海道日本ハムは開幕カード3連敗から見事にリーグ優勝しているが、傾向的にも心情的にも、開幕カードからの3連敗だけは何としても阻止したいところである。
何勝すればAクラス入り?
2008年以降のパ・リーグ開幕カード3連戦で、勝ち越したチームは27チーム。そのうち、Aクラス入りを果たしたチームは18チーム。つまり約67パーセントの割合でAクラスに入った。また、勝ち越しの中でも2勝1敗なら、さらに高い約76パーセントがAクラスに入っている。
一方、開幕カードに負け越した27チーム中、Aクラス入りしたチームは約30パーセントにあたる8チーム。その中でも、1勝2敗で負け越した17チーム中、約40パーセントの7チームはAクラス入りを果たした。
ここ10年間のパ・リーグの結果から見ると、開幕カードを2勝1敗の戦績で終えることができれば、Aクラス入りに大きな期待が持てるだろう。仮に負け越してしまった場合でも、1勝2敗であれば可能性は残されている。
つまり、少しでも長く野球をするためには、開幕カードで最低でも1勝することが必要と考えられる。もちろん過去のデータで全てを語ることはできないが、やはり開幕の「ただの1カード」が、シーズンに与える影響は大きいのかもしれない。
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