1点を追う9回に4失点「試合を壊してしまった…」
北海道日本ハムの守護神候補が痛恨の被弾‐‐。プロ4年目の石川直也投手が31日、本拠地での埼玉西武戦で今季初登板。1点差に追い上げた直後の9回にマウンドに上がると、秋山選手に適時二塁打、さらに山川選手に3ランを浴びて4失点した。
「自分のカウントにできなかった。変な力みがあった。自分では緊張していないと思っていたけれど、違った」とボールが先行して苦しくなった。
味方打線が0対3で迎えた8回裏に2点を奪った。もともと3点差でも9回に登板予定だったが、1点差に追い上げたことで精神状態に微妙な影響があったようだ。
「逆転できそうな雰囲気だったのでゼロに抑えたかったけれど、試合を壊してしまった。悔しかったし、今季初登板だったのできつかった」。降板後のベンチでは放心してうなだれ、しばらく顔を上げられなかった。
その様子に気付いた吉井理人投手コーチは「まだ攻撃があるから下を向いてちゃダメだ」と、石川直投手の顎をグイと持ち上げた。「隠れたい気持ちはわかる。でも、諦めるのは戦う人としてダメなこと」と諭した吉井投手コーチは、「経験が浅い子だから。失敗しながら上手になっていく」と話した。
昨季セットアッパーを務めたマーティン投手と守護神だった増井投手が抜け、今季クローザーの最有力候補だった鍵谷投手が右尺側手根屈筋の筋挫傷で離脱中。クローザーの座獲得へ意欲を見せる21歳右腕は「次につなげるしかない。明日も試合がある。今日は今日と切り換えてやるしかない」と必死に前を向いた。
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