
◆パ・リーグ 楽天3―1オリックス(14日・楽天モバイル最強パーク宮城)
オリックス・阿部は腹を決め、果敢に挑んだ。「とにかく、絶対にゼロで帰ってくる。その気持ちだけでした」。この日から今季3度目の1軍昇格。さっそくハードな場面を任された。7回、リードを2点に広げられ、さらに2死満塁の大ピンチ。打撃好調だった4番・マッカスカーと勝負した。
昨年オフに右腕を下げ、サイド気味にフォーム変更。「本当に一番、練習していたボールだった。右の長距離砲に対して、あそこに投げられたのはすごく良かった」と147キロ、内角へシュートを投げ込んだ。1球で一邪飛。鬼気迫る表情で、難役を全うした。
開幕から2試合で5失点。5月30日に出場選手登録を抹消された。日本生命からオリックスに入団し、6年目とはいえ33歳。岸田監督に呼ばれた。「この年齢になると、継続することって難しくなる。でも、続けろ。取り組んでいることを信じて、やり続けろ」。同じように社会人からプロ入りした先輩。経験談を交え、熱く助言された。
6月11日以来の3連勝は逃したが、岸田監督は「思い切って投げてくれた。これからもいい場面で、投げてくれる形をつくりたい」と起用の幅を広げた。「後がない、という気持ちは変わらないので。ずっと継続してやっていかないと意味がない」と前を向いたベテラン。1球1球に執念を込め、取り巻く環境にも勝利する。(長田 亨)