
◆日本生命セ・パ交流戦 2026 楽天8―2巨人(11日・楽天モバイル最強パーク宮城)
塩川達也監督代行(43)は気迫あふれるプレーをしたナインとハイタッチを交わした。自然と笑みがこぼれた。三木監督の休養が10日に発表され、ヘッドから代行になり2戦目で初勝利。「選手が気持ちを前面に出したプレーをしてくれた結果です」。先発全員安打で8得点。連敗を「5」で止めた。
足を絡めた攻撃で先発の田中将に襲いかかった。初回先頭で平良が右前安打で出塁すると、二盗に成功。黒川の二ゴロで1死三塁とし、辰己の投手強襲の適時内野安打で先制した。辰己も二盗を決め、好機を拡大し、3試合ぶりにスタメン起用した渡辺佳が右越えの適時二塁打。初回から2盗塁で揺さぶった。「初戦のジャイアンツさんの野球を見て、足が脅威であると再、再、再確認していた」。走塁コーチを務めてきた経験がある塩川代行らしい攻撃で2回までに5点を奪った。
かつて田中将とは選手として共にプレー。コーチとしても携わった。「200勝してる投手という見方をしてましたね」。積極的に仕掛けた。「知られてることも知ってることも逆に難しい中で、じっとしててもっていうのはあった」。攻めのタクトでかつての戦友を攻略した。
細部にこだわる塩川野球の原点は名将・野村克也氏にある。選手時代に野村氏が監督を務める中でプレー。「5センチ、リードを広げるだけでリクエスト(でアウトに)されたものがセーフになると選手には冗談半分で言ってます」。5センチにこだわる姿勢は野村氏から薫陶を受けてきた男らしい。「弱者が強い者に、勝てるのが野球という重みは感じてます」。“野村流”の考える野球がベースにある。
記念球は中島から渡され、大事そうにポケットにしまった。「前進あるのみで、反省するとこは反省しながらやる」。最下位に沈んでいるが、まだ83試合ある。「戦う姿勢」を求める監督代行の下でナインが躍動し、再出発した。(宮内 孝太)
記録メモ 11日の6試合はいずれもパ・リーグのチームが勝利。パが6戦全勝したのは今季初。25年6月15日以来8度目となった。また、この日パが6勝したことで今季の交流戦はパが53勝、セが30勝(4分け)となり、21試合を残してパの勝ち越しが決定。パの勝ち越しは23年から4年連続19度目。