【Buffaloes Inside】19年目のオリックス・岩嵜翔、36歳でメジャー挑戦の斎藤隆氏の言葉で再認識した「覚悟」の思いを胸に戦列復帰へ

ベースボールキング

斎藤隆さんの言葉に、「覚悟」の大切さを再認識し、19年目のシーズンに臨むオリックス・岩嵜翔(写真=北野正樹)
斎藤隆さんの言葉に、「覚悟」の大切さを再認識し、19年目のシーズンに臨むオリックス・岩嵜翔(写真=北野正樹)

 ひざを痛めて開幕前から2軍での調整を続けていたオリックスの岩嵜翔投手が、1軍への戦列復帰を目前にしている。移籍1年目から17ホールドをマークし、チームの勝利に貢献した頼りになるベテラン中継ぎは、19年目のシーズンを「覚悟の年」と位置付け臨んでいる。

 「昨シーズンは、今年で終わってもいいという『覚悟』を決めたことがいい方向にいきました。去年よかったからと、慎重にいってあと1、2、3年続けていけるという気持ちが出てくるのも確かなんで、その気持ちをなくすため、原点に戻るためにも『覚悟』の年にしています」。岩嵜が今年に臨む思いを語ったのは、3月中旬のことだった。

 岩嵜は市立船橋高(千葉)で甲子園に出場し、2007年高校生ドラフト1位でソフトバンクに入団した。先発から中継ぎ、抑えに転向し、2017年にはシーズン72試合に登板した剛腕だ。2022年にトミー・ジョン(TJ)手術を受けたが球速を増して復活を果たし、昨年5月に中日からトレードでオリックスに移籍した。昨季はシーズン途中の移籍だったが、最速160kmをマークし37試合に登板、チームのAクラス入りに大きく貢献した。

 『覚悟』の思いを共有し、再認識する出会いが昨秋にあった。元DeNAの斎藤隆さんだ。36歳になる直前にMLB・ドジャースと約500万円でマイナー契約を結んだ斎藤さんは、その後、レッドソックス、ブレーブス、ブルワーズ、ダイヤモンドバックスでセットアッパーやクローザーなどとして活躍。MLB通算7年で338試合に登板し、21勝15敗、84セーブ、防御率2.34の成績を残した。「斎藤さんから『契約条件がいいとかいうことも大事だけど、覚悟を持ってここでやっていくと決めたことが、成功の一番の要因だった』とうかがいました。去年の僕も、今年で終わってもいいと覚悟を決めて臨んだのですが、それが良かったのだと、再認識できました」と岩嵜。

 岩嵜にも、昨オフにメジャー球団から“打診”があったという。オファーという具体的な話ではなく、メジャーでプレーする意向を持っているかどうかを確認する基本的な調査だったようだ。オリックスとの契約もあり、話は進展しなかったが、「僕くらいのピッチャーは、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)をみてもゴロゴロいるんで無理だと思いますが、チャレンジできる人は限られているので、すごくうれしかった」と振り返る。ひざの痛みも癒え、5月に入ってから2軍戦と練習試合の2試合に登板し、計2イニングで被安打1、奪三振3、無四球、無失点で順調な仕上がりを見せて、戦列復帰も近い。36歳、19年目の「覚悟」のシーズンが間もなく始まる。

取材・文=北野正樹

パ・リーグ.com ニュース

【Buffaloes Inside】19年目のオリックス・岩嵜翔、36歳でメジャー挑戦の斎藤隆氏の言葉で再認識した「覚悟」の思いを胸に戦列復帰へ