『PLAY FREE. WIN HARD.』をチームスローガンに掲げたロッテは1日、都城と石垣島に分かれてキャンプがスタートした。
今年からチーム強化を目的に一軍のキャンプ地が都城、二軍が石垣島に変更。都城で初めて一軍春季キャンプ初日を迎えたこの日は、4500人のマリーンズファンが集まり、天気も晴れと絶好のキャンプ日和になった。
ブルペンでは石川柊太が一番乗りで姿を見せ、小野郁、坂本光士郎、高野脩汰、小島和哉、宮崎颯、毛利海大、大聖、冨士隼斗の9人が投げ込みを行った。
昨季37試合に登板して5勝(3敗)、15ホールド、防御率1.84と大ブレイクの1年になった高野脩汰は「自分はずっとピッチングをしてきたので、1発目から自分の球を投げる気持ちでやりました」ということをテーマに投げ込んだ。
高野は昨季の成績を上回るポイントのひとつに、昨秋に「3つ目の球種の精度を上げる」ことを挙げていた中で、この日は「カーブもスライダーも投げて、カーブも力感を変えながら、カウント球、決め球で変えているので、その中で違いをしっかり出せるかを含めて練習しています」とスライダー、カーブを投げた。
第3の球種について高野は、「ちゃんと取り組めているというか、シーズンで使えるようなクオリティまで持って来れている。実戦練習に向けてしっかり投げていって、バッターに対しての反応を見ていきたいと思っています」と手応えを掴んでいる。
昨季ブルペン陣では唯一1度も一軍登録抹消することなく、1年間一軍で戦い47試合に登板した小野郁は「まだ1日目なので立ち投げでフォームを確認しながらという感じです」と、昨年の石垣島春季キャンプと同じように初日からブルペンで投げ込み。
昨季は故障から復活を目指していた立場だったが、結果を残した。今季は開幕に向けて調整していくイメージなのだろうかーー。
「いやいや、しっかりアピールしていかないといけないと思うので、試合が始まってどうなるのかわからないですけど、しっかり結果を残せるようにやっていきたいと思います」。
一軍のブルペン陣に再び割って入るような活躍が期待される坂本光士郎は、このキャンプで「まず一番としてはまっすぐの質を求めながら、変化球の精度をやっていきたいと思います」ということをテーマに取り組む。
1番の武器であるストレートの強さに関しては、「自主トレの中でもいいストレートがだいぶ感覚的には増えてきています。それを継続していけたらなと思います」と好感触を得た。
ブルペンで投手の球を受けていた寺地隆成の構えに注目すると、昨季までと構えが変わったように見える。本人に確認すると、「スローイングに繋げやすい構えで変えました」と教えてくれた。
それは、1月に戸柱恭孝(DeNA)との自主トレに参加した中で、変更したのだろうかーー。
「スローイングに繋がる構えだったり、一番はキャッチングがメインなんですけど、キャッチングが良かったら全ての動作に繋がりやすいと教えていただいたので、それを今1番の目的としてやっていました」。現時点ではシーズン中も、今日のブルペンで受けていたような構えでいく考え。
同じくブルペンで投手の球を受けた捕手の植田将太は「例年だと、ピッチャーの球を速く感じたりとかあったんですけど、今年はそういうことがあまりなく、ワンバウンドもスムーズに止められましたし、いい感じで入れたかなと思います」と話した。
昨季も都城キャンプ組だったが、今年は一軍で都城キャンプ。「一軍というだけでも、気持ちは自然と入ってしまうものですし、張り切ってはやるんですけど、怪我しないように。キャンプ過ごせればいいなと思います」と前を向いた。
野手組では、外野のレギュラーとして期待される藤原恭大が、振り切った後、右足を踏む位置が少し狭まった。本人に右足の着く位置が変わったのか、そんなことないのか、確認すると、「そんなことあると思います」とキッパリ。「ブレを少なくして、頭の位置を動かさないことを意識していますね」と教えてくれた。
昨年のZOZOマリンスタジアムで行われた秋季練習では、長打を狙う打撃練習を行っていた中で、契約更改の会見などでは首位打者を狙う宣言をしている。「二桁(本塁打)は打ちたいと思っていますし、自ずとそれくらい打てれば、二桁は打てるかなと思うので、首位打者と最多安打のタイトルを狙っていきたい」と力を込めた。
同じく外野手の西川史礁は、昨年の秋は打球の角度を意識して打撃練習を行っていたが、「そこはしっかりと自主トレも自分なりに感じることができていて、今日の練習もしっかりと、そこは出たところは出たんじゃないかなと思います」と振り返った。この日の打撃練習の序盤は、右方向に角度のついた打球が多かった。昨年の打撃練習ではセンターから反対方向を中心に打っていたが、去年とは打球の質などは違っているのだろうかーー。
「当たり方の違いというか、いいあたりで右方向に飛んでいた。去年はこすって、伸びない打球が右方向に多かったんですけど、今日は少なかったかなと思います」。
セカンド、ショートのレギュラーを狙う小川龍成も、「無駄な動きを省いたほうが確率が高くなるかなというところで、西岡コーチといろいろ話をしながら、よりコンパクトに振り抜きやすいように意識しています」と、打撃フォームが少しコンパクトに変わった。
ZOZOマリンで行われた秋季練習ではこの日のような打撃フォームではなかった。都城秋季キャンプで変更したのか質問すると、「都城の時にいろいろ教わって、オフシーズンにやってきたという感じですね」と教えてくれた。
野手陣は全体練習が終わった後も、室内練習場で打ち込み、松川虎生、現役ドラフトで加入した井上広大は鳥籠で、黙々とバットを振り込んだ。
昨季チームは最下位に沈み、悔しいシーズンに終わったが、2026年シーズン秋に笑顔で終えるため、今は苦しい練習で心技体を磨いていく。
取材・文=岩下雄太