
◆SMBC日本シリーズ2026第3戦 ソフトバンク2×―1DeNA=延長10回=(27日・みずほペイペイドーム)
ソフトバンク(パ・リーグ1位)が日本一連覇へ王手をかけた。第1戦から3試合連続の延長戦は日本シリーズ(S)史上初。1―1の10回、正木智也外野手(26)が2号サヨナラソロを放った。DeNAが奪った1試合5併殺は同新記録という拙攻だったが、売り出し中の大砲が一撃で決めた。昨年から頂上決戦の連勝を7に伸ばし、日本S通算69勝はパ単独トップ。セ・リーグ3位からの下克上日本一を目指すDeNAは後がなくなった。
ソフトバンク・正木の代名詞でもある弾丸ライナーが、左翼テラス席に飛び込んだ。延長10回1死だ。5番手・ルイーズの152キロを力強くたたき、2試合連続の本塁打。「たぶん人生初」というサヨナラアーチで、日本シリーズ史上初となる初戦からの3試合連続延長戦に決着をつけた。
「(バットの)先っぽでした。だから感覚的にフェン直(フェンス直撃)かな?という感じ」と全力疾走で二塁を回った後、歓喜のジョギング。2年連続日本一に王手をかけるホームを踏むと、待ち構えたナインから手荒い祝福を受けた。
5月中旬から不動の1番に定着したが、今季の盗塁はゼロ。プロ5年間でも通算2盗塁にとどまっていた。機動力を補ってあまりある魅力が、フルスイングだ。6月24日のオリックス戦(みずほペイペイ)で放ったアーチは、今季の12球団で最速となる打球速度188キロを計測。低い弾道のホームランを量産し、球団記録となる7発の先頭打者アーチを含む28発を放った。
大舞台でさらに打力に磨きをかけた。15日に行われた日本ハムとのCS最終ステージ(S)2戦目の試合中、同僚の近藤からバットのヘッドを利かせるための助言を受けた。練習から改善に取り組み、実感。「今までだったら多分、フェン直かレフトフライだったと思います」と、この日のひと伸びに手応えがあった。
2年前の日本シリーズでは、敵地・横浜で2連勝からまさかの4連敗を喫した。一つ負ければ嫌なムードになっていただけに、お立ち台に上がった小久保監督の顔も上気していた。「とにかくあと一つ勝つだけです」。CS最終Sからの6連勝中、5度が逆転勝ち。王者は簡単に負けない。油断せず、一気に2年連続の頂点をつかみとる。(島尾 浩一郎)