日本ハム・新庄剛志監督が”全面降伏” 交流戦史上最大タイ7点差逆転呼んだワンプレー

スポーツ報知

2025.6.16(月) 06:00

10回無死、サヨナラ本塁打を放った田宮〈64〉を迎える日本ハムナイン(カメラ・池内 雅彦)

◆日本生命セ・パ交流戦 2025 日本ハム8×―7広島=延長10回=(15日・エスコンフィールド)

 日本ハムは“新庄シャッフル”がはまり、交流戦史上最大タイとなる7点差から逆転勝利を収め、2カード連続勝ち越しを決めた。6回で7点ビハインドだったが、反撃を重ねて9回に2点差を追いつき、延長10回に今カード初戦から昇格した田宮がサヨナラ2号ソロ。新庄剛志監督(53)が13日に昇格させた4選手が勝利に貢献した。楽天、ロッテもサヨナラ勝ちし、同日にサヨナラ3試合は交流戦史上最多タイ。また、この日はパが通算7度目の6試合全勝。パ6チームが交流戦6位タイまでに入る「パ高セ低」状態だ。

 大逆転のラストを決める放物線が、右翼席最前列へ飛び込んだ。同点の延長10回、先頭の田宮が広島・栗林の151キロを捉えた。サヨナラの右越え2号ソロだ。再昇格3日目で大仕事を果たした25歳は「結果を出すため、しっかり打つため調整をしてきた。そこはまずしっかりできたのでよかった」。7点差つけられながらの逆転勝ちは、交流戦では最大得点差タイ。チームでは08年4月8日の楽天戦以来17年ぶりの劇勝だった。

 サヨナラを呼んだのは、9回の粘りだった。2点差で2死走者なし。34歳の中島は2球で追い込まれたが、ファウルで粘り9球目を選んで四球。新庄監督が「昨日言ってなかった俺? (四球を)選ばんでいいって。却下。選んでください(笑)」と、全面降伏した価値ある粘りから、清宮幸の右前打などつながり、2死二、三塁でレイエスが中前にしぶとく落とす同点の2点適時打。土壇場で追いついた指揮官は「本当に興奮している」とベンチを飛び出し喜びを爆発させた。

 新庄監督の“シャッフル”がはまった。試合後、報道陣の前に姿を見せると自ら「しびれたね。上がってきてくれた選手が全員打ったでしょ」と、ドヤ顔。この3連戦初戦の13日に、好調なチームでは異例の8人を入れ替えた。昇格させた野村が犠飛、宮崎はプロ初打点となる左翼線適時二塁打、中島が左前打と四球、田宮がサヨナラ弾と4人全員が勝利に貢献。「もうずっと見てますから。たぶんファームの監督、コーチも宮崎くんと中島くん(の昇格)は描いてなかったと思う。僕は今だなと思って」と“勘ピューター”を自画自賛した。

 大逆転での2連勝で、貯金も今季最多の11。新庄監督は「(降格組は)こっちにいても打席が少なくなる。打席を立たせて、これはローテーション。(1軍で)出る選手はチャンスだし、レギュラー取れるかもしれない」と双方の奮起に期待した。勝負をかける4年目。選手層は、確実に厚みを増している。(山口 泰史)

交流戦最大得点差をひっくり返して勝利

 ▼…日本ハムは7点差を逆転勝ち。7点差以上の逆転試合は、昨年5月11日の阪神戦でDeNAが7点差逆転勝ちして以来。日本ハムでは、08年4月8日楽天戦で7点差をひっくり返して以来。日本ハムの最大得点差の逆転勝利は、03年7月29日のオリックス戦の9点差。

 ▼…交流戦の最大得点差逆転試合は、10年6月2日の中日戦でオリックスが7点差逆転勝利で、この日の逆転は、これに並ぶ交流戦最大得点差の逆転試合。

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