
◆パ・リーグ 日本ハム3―1ソフトバンク(2日・エスコンフィールド)
日本ハムの北山亘基投手(25)が2日のソフトバンク戦(エスコン)で今季初先発し、勝利を挙げた。6回途中6安打1失点と好投。毎回走者を背負いながらも粘り強い投球で5回まで無失点に抑えた。味方が5回裏に無死満塁から清宮幸太郎内野手(25)の遊ゴロ併殺崩れの間に先制。続く好機に相手失策で追加点を挙げた。6回先頭打者に四球を与えて降板し、1点は失ったが、チームの今季ホーム初白星に大きく貢献した。
顔を紅潮させ汗を流しながら、北山は必死に右腕を振った。5回2死一、三塁、山川を140キロのカットボールで二ゴロに仕留め、5回までスコアボードにゼロを並べた。6回、先頭に四球を許したところで降板したが6回途中6安打1失点の好投。今季初登板で先発として最低限の仕事を果たした。チームに今季のホーム初勝利をもたらし、自身も今季初勝利を挙げたが、「6回マウンドに送っていただきましたが、投げ切ることができずとても悔しいです」と唇をかんだ。
丁寧に根気強く、ピンチを切り抜けた。毎回走者を背負う苦しいピッチング。2~5回は得点圏に進まれたが、2回はリチャードを、3回は中村晃を二ゴロ併殺に打ち取り無失点。4回も2死一、二塁からリチャードを空振り三振に仕留め、ホームは踏ませなかった。最速153キロの真っすぐにカットボール、フォークを織り交ぜ、要所で踏ん張った。
自ら望んだ相手だった。キャンプ終盤から、この日のソフトバンク戦に照準を合わせてきた。「(オープン戦で)僕がちゃんと結果出していくことが必須ではあったと思いますけど、個人的にはここ目標にやってきた。思い通りの登板機会をいただけたので、すごくうれしい」。昨季、大きな壁となったリーグ王者。「ホームで去年の優勝チーム相手に投げるのは特別なこと」とマウンドに上がり、リードを許さなかった。
主力としての責任感がある。昨年のCS第1S、1勝1敗で迎えた第3戦に先発。エース・伊藤を最終Sに温存する中で、絶対に負けられないマウンドを任された。5回途中5安打2失点と粘投し、チームも勝利。「すごい緊張感だったり、得られるものがあった。その場に立たせてもらった以上は、その経験をしっかり今シーズンにつなげる責任はある」。今季初登板の緊張感の中で、勝利へつなぐ仕事を果たした。
新庄監督初年度だった22年、新人で開幕投手を務めてから3年。「チーム内の競争もそうですし、去年よりレベルアップしている雰囲気は選手間でも感じている」。指揮官に導かれ、チームと共に成長してきた右腕が、優勝への険しい道を切り開いていく。(山口 泰史)
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