【日本ハム】今年も現役ドラフト組がブレイクへ ソフトバンクから加入24歳がプロ1号 新庄監督「いいパンチ力」

スポーツ報知

2025.4.3(木) 06:00

試合後、グラウンドを一周する車からファンの声援に応える吉田(カメラ・池内 雅彦)

◆パ・リーグ 日本ハム3―1ソフトバンク(2日・エスコンフィールド)

 24年の現役ドラフトでソフトバンクから加入した日本ハム・吉田賢吾捕手(24)が古巣を相手に待望のプロ初本塁打を放った。昨年、同じくソフトバンクから移籍して主力に成長した水谷に続く、現役ドラフト組が“新庄再生工場”で輝きを放ち、チームも快勝。ロッテがオリックスに敗れたため、チームは6年ぶり、新庄政権では初の単独首位に浮上した。

 吉田が放った右方向への打球がぐんぐん伸びる。1点リードの7回無死、現役ドラフトで加入した新戦力がチームの勝利にグッと近づくプロ初本塁打を放った。「ケタ違いなうれしさ。ダイヤモンドが短く感じた。もう一周しようかと思った」と笑顔がはじけた。

 古巣相手に「1番・左翼」で先発出場。カウント1―1。相手投手・藤井がサインに首を振ったことでピンと来た。「真っすぐがくるな」。迷いなく振り切った「前の3打席、内容が悪い中、もう1打席回ってきた。もう一回自分がやるべきことを整理して打席に入った」と、24年現役ドラフト組1号をたたき込んだ。

 まさに新庄再生工場だ。昨季現役ドラフトで加入した水谷は23年まで1軍出場ゼロだったが、交流戦MVPを獲得し、3月の強化試合では侍ジャパンに選ばれるまでに成長。プロ3年目の吉田も昨年まで1軍で11試合で通算5安打とくすぶっていた。それでもキャンプは1軍スタート。新庄監督が「ヘッドスピードが速い。右打ちがうまく追い込まれていてもついていく」とほれこんでいた通りの逆方向への一発だった。

 横浜市出身。オフは小さい頃からの憧れだったDeNA・宮崎に弟子入り。同じ右打者で「自分が求めるバッティングの完成形」と尊敬する首位打者2回の天才から打撃の極意を学んだ。これまで左方向へはドライブ気味の打球が多く飛距離が出なかったが、師匠から「逆にドライブした方が前に落ちる」と助言を受け考え方が変わった。「自分が悪いと思っていたことが捉え方によっては悪いことじゃない」。そこから持ち味である右方向への打球に磨きがかかった。

 起用が的中した新庄監督は「あの弾道でライトにホームランが打てる。いいパンチ力」と笑いが止まらない。捕手登録だが外野や一塁もこなす24歳。北の大地で才能を開花させる。(川上 晴輝)

 ◆吉田 賢吾(よしだ・けんご)2001年1月18日、横浜市出身。24歳。横浜商大高では1年秋からベンチ入りも甲子園出場なし。桐蔭横浜大では神奈川大学リーグでMVP2度。22年ドラフト6位でソフトバンク入団。23年10月1日の日本ハム戦で初出場。24年7月5日の楽天戦で初安打。オフの現役ドラフトで日本ハム移籍。181センチ、94キロ。右投右打。推定年俸850万円。

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