
◆パ・リーグ 西武0―2日本ハム(28日・ベルーナドーム)
日本ハムの金村尚真投手(24)が28日の西武戦(ベルーナD)で初の開幕投手を務め、6安打完封勝利を挙げた。金村の恩師で富士大野球部の安田慎太郎監督(40)がスポーツ報知の取材に応じ、大学時代の素顔を明かした。
金村が初の開幕投手で完封勝利の離れ業を演じた。大役指名決定後に直接のやり取りはなかったというが、まったく動じない安定感を評価した。
「どんな時でも変わらない。パッと力を発揮するというよりは、いつも同じように投げられる選手です」
安田監督は九州や関西の独立リーグ、韓国でもプレーし、数多くの選手を見てきた。入学時から金村の能力を見抜いていた。
「入学当初から指先の感覚が抜群でした。コントロールも良く、変化球の精度も高い」
大学時代は36試合に登板し25勝5敗、防御率0・88で与四死球25。与四死球率は驚異の0・99を記録した。
「大学時代は制球が良すぎるあまり、バッターに対して怖さがなく連打を食らう場面もあった。プロに入って平均球速が4~5キロ上がったことで、真っすぐで押す場面もあり、成長しているなと感心しています」
ターニングポイントは大学2年時だった。指揮官との会話で、意識が格段に上がった。
「『プロに行きたいのか? 行きたいなら何位で入りたいのか』と聞いたら『支配下で行きたい』と答えたので『支配下で、っていうんじゃプロでは通用しないよ。1位で行くくらいの志を持ちなさい』と話しました。そこからより意識も上がり、成績も出てくるようになりました」
沖縄出身らしい一面と、らしくない一面を併せ持つのも魅力だという。
「どんな人にも分け隔てなく接することができる。野球がうまいとか下手とかで付き合いが変わらないから、誰にでも好かれる。そういうところは沖縄(出身者)らしいですね。でも計画性があって、自分の目標に向かって取り組めることもあります」
昨季は7勝を挙げ、プロ2年目で飛躍を遂げた。金村をよく知るからこそ、もっと上を目指してほしいと願っている。
「常にキャリアハイを更新し続けてほしいですね。ゆくゆくは侍ジャパンに入ってほしいと思っています」
◆安田 慎太郎(やすだ・しんたろう)1984年12月17日、宮城・仙台市生まれ。40歳。仙台高から東北学院大に進み、クラブチームや独立リーグを経て2016年から富士大コーチ。20年7月に監督に就任し、北東北大学リーグで春3回、秋3回優勝。現役時のポジションは外野手。昨秋のドラフトではオリックス1位・麦谷ら6人が指名された。
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