報道陣あ然…新庄監督語らず紙に達筆メッセージ “因縁”の教え子から5得点、快勝後会見で超異例対応

スポーツ報知

2025.3.17(月) 06:30

選手交代を告げ、静かにベンチに戻る新庄監督(カメラ・朝田 秀司)

◆オープン戦 ソフトバンク3―8日本ハム(16日・みずほペイペイドーム)

 ソフトバンクに快勝して約1分後に会見場に現れた日本ハム・新庄監督は、語る代わりに報道陣にメッセージを手渡した。達筆に書かれていたのは「お話しする事は何もございません」のひとこと。有言実行の「打倒・上沢」を果たすと、超異例の対応で、あ然とさせた。

 「先発・上沢」がコールされると左翼席の日本ハムファンから大ブーイング。異様な雰囲気で始まった試合は、初回から新庄チルドレンが躍動した。2番・矢沢と3番・松本剛の連打と盗塁で、1死二、三塁のチャンスを作ると、「ランナーが矢沢だったので落ち着いて勝負できた」と4番・吉田の犠飛で先制。上沢とは同期で同学年の松本剛は「隙があれば走っていくのはうちのスタイル。『嫌な印象を少しでも与えられれば』と試合前から(チームメートと)話していた」と狙い通りの攻撃を振り返った。

 3回までに毎回の9単打と、重盗を含む4盗塁で計5得点。縦横無尽だった。指揮官は1月、23年オフにポスティングでメジャーに挑戦し、1年で帰国してソフトバンク入りした教え子へ「すごく悲しい。育て方違ったのかな」と発言するほどやるせない思いを語っていた。「ファンのためにも彼が投げる時はとにかく負けない」と宣言しており、オープン戦とはいえ、目の色が違った。

 14日の試合後には、「(監督就任)もう4年目ですよ。めっちゃ落ち着いている」と語り、足を絡めた隙のない“新庄野球”への手応えを口にしていた。開幕まで残り5戦。チームを9年ぶりリーグV、日本一に導く準備は着々と進んでいる。(川上 晴輝)

 ◆上沢と新庄監督の因縁

 ▽23年10月 上沢がポスティングによるメジャー挑戦を表明。

 ▽24年1月 レイズとマイナー契約。新庄監督は自身のSNSで「マイナーからはい上がってメジャーで投げる日は簡単ではないと思うが、その日が来た時の感動は計り知れない」などとエール。

 ▽同3月 Rソックスに金銭トレードで加入。

 ▽同5月 メジャーデビューし、2回無失点。

 ▽同7月 傘下3Aウースターとマイナー契約。

 ▽同12月 ソフトバンクが4年総額10億円の大型契約で獲得したことを発表。

 ▽25年1月 新庄監督が上沢へ「育て方が違ったのかな。一緒にやりたかった」。SNSのフォローも解除。

 ▽同1月 12球団監督会議で「ポスティングで行って1年でダメでソフトバンクに行く、この流れはやめてほしい」とFA権もない状態で、1年後に国内他球団に移籍したことを問題視し、ルール改正を提言。

関連ニュース

【写真】新庄剛志監督、ブラウンのスーツ姿がダンディー
【日本ハム】現役ドラフト加入の吉田が古巣に恩返し打 三塁スタメンも新庄監督「やっぱ捕手か一塁」
【写真】新庄監督、5年半前の姿
【写真】新庄監督、4年前の姿
【写真】新庄監督、3年半前の姿

関連LIVE配信

特集
特集
パ・リーグ.com ニュース

報道陣あ然…新庄監督語らず紙に達筆メッセージ “因縁”の教え子から5得点、快勝後会見で超異例対応