
オリックスは12日、過去のオンラインカジノ利用で活動を自粛していた山岡泰輔投手(29)が、13日から活動を再開することを発表した。小浜球団本部長は「強く反省をしていた。この言葉が当てはまるかどうか分からないですけど、スポーツマンらしい、潔い振る舞いをしていた」と判断した理由を説明。大阪・舞洲の球団施設で個人練習し、21日からのチーム合流を目指す予定だ。
反省コメント発表 山岡とは2月18日に面談し、海外でカジノのライセンスを取得しているサイトが運営するポーカーゲームのトーナメント大会に参加していた事実を把握。同21日に宮崎キャンプから帰阪させていた。NPBは山岡を含めたオンラインカジノ利用者が、8球団計15人であることを発表。唯一実名だった山岡は、球団を通じて反省のコメントを寄せた。
「野球が自分にとって、いかに大切なものだったかを痛感しました。自分が責任を負うのは当然ですが、宮崎から突然いなくなり、今もご心配をおかけしているファンの皆様には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。これからは野球選手、一人の社会人としてもう一度、皆様からの信頼を得られる人間にならなければならないと思います」
球団は警察への相談を続け、改めて山岡に最終的な処分を下す方針。プロ9年目の今季は先発からリリーフ専任となり、V奪回を目指すオリックスにとっても大事な戦力だった。人気面でもトップクラスの看板選手。裸一貫で再出発する。
◆球界のオンラインカジノ利用を巡る経緯
▼2月18日 オリックス・小浜裕一球団本部長が山岡と面談。利用の事実を把握。
▼20日 オリックスが選手、スタッフ、チーム全員に対面で調査。その時点で山岡のほかに利用者がいないことを確認。またNPBは12球団に対し、利用者がいる場合、自主的に名乗り出るよう要請。
▼21日 宮崎キャンプから帰阪した山岡が大阪府警に相談。違法性の認識はなかったというが、球団は事実上、無期限の活動自粛を命じたと発表。
▼27日 NPBが調査結果を公表し、7球団で新たに14人が利用していたことが判明。14人の実名や肩書は公表しなかった。
▼28日 NPBの中村勝彦事務局長が14人の名前を公表しない理由について「選手とも寄り添ってあげないと、短い選手生命ですからきちんと活動させてあげたい」と説明。
▼3月3日 NPBと12球団による実行委員会で、榊原定征コミッショナーが出席者に解決への取り組みや啓発活動の継続を指示。
▼5日 福岡県警がソフトバンクの関係者から任意で事情を聞いていることが判明。球団サイドは6日に取材対応し「現時点での回答は差し控えさせていただきたい」と話した。