【日本ハム】宮西尚生の野球観を変えた新庄監督の言葉「愉しめ」の真意とは?…中継ぎの流儀2025「勇往邁進」

スポーツ報知

2025.2.28(金) 05:30

新庄監督への思いをコラムにつづった日本ハム・宮西。1軍キャンプでは順調な仕上がりを見せた

 日本ハム・宮西尚生投手(39)が27日、「宮西尚生第二章」への思いをつづった。21年に始まり5年目の連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」で、野球観が変わった新庄監督からの「愉しめ」という言葉の真意に言及。初の実戦登板となった23日の楽天とのオープン戦(名護)では1回無失点と好投し、プロ18年目での日本一へ向け熱い思いを明かした。

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 3年ぶりのキャンプ1軍スタート。名護でも(2軍の)国頭でも、やることは変わりません。それでも、久しぶりの名護スタートなので気合も入るし、しっかりアピールしようという思いは間違いなくあります。

 昨季は目標としていた400ホールドを達成しました。そして、新庄監督からの「頑張るな、愉しめ」【注】という言葉で、野球観が変わった1年でもありました。

 ここ数年、現役生活も晩年にさしかかり、体が思うように動かなくなってきて焦りやプライドなど、プレー以外で悩んでいた部分がありました。正直、引退も覚悟していた中で、監督からもらった言葉が「愉しめ」です。当時の自分にすごくマッチしました。17年間、勝手に背負い込んでいた重圧やストレスが一気に吹っ切れた。そんな言葉でした。

 そこから、純粋に野球と向き合えるようになれました。「最後の1試合、最後の1球」になるかもしれないと思うと、1球1球をより大事に考えるようになり、「打たれてもいい。悔いが残らないようにするだけ。もう悩むことなんてない」。そんな感覚でした。

 野球人生が一周して、公園で野球をして遊んでいた子供の頃のようで、三振を取ったら「よっしゃー」。打たれたら「くそー」みたいな。シンプルにバッターだけに集中する。そんなイメージです。長く現役生活をやってきて、これまでの野球観を全く否定するつもりはないですし、今までの努力や苦労があったからこそ見ることができた、新しい世界だと思っています。まさに「宮西尚生第二章」だと思います。

 「愉しむ」というのは簡単な言葉ですが、とても奥が深い言葉だとも考えています。試合で「愉しむ」ためには、自主トレ、キャンプと準備が本当に大事で、その過程がないと愉しむことはできません。また(伊藤)大海にも、(松本)剛にも、それぞれの「愉しむ」があるように、置かれている立場や状況でも変わってくると思います。

 今季は18年目、40歳のシーズンを迎えます。これまで3度の優勝は、ありがたいことに全て違った立場で経験させてもらっています。09年は先輩の背中を追い、12年は1軍での自覚が出てきて、16年は自分が中心となって。そして今季、チーム最年長として、若い選手と共に優勝できたら最高じゃないですか。梨田監督、栗山監督、自分の監督になった方は全て胴上げしたい。だから新庄監督を、という思いはすごく強いです。野球観を変えてくれた監督を胴上げする。今はその思いのみです。(宮西 尚生)

 【注】昨年6月、初昇格する4~5日前に新庄監督からインスタグラムのDM(ダイレクトメッセージ)で送られてきた「頑張るんじゃなくて、愉しんでやって」という言葉。

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