
オリックス・岸田護監督(44)が29日、山岡の「出力向上」に期待した。リリーフ専任で41試合に登板した今季を経て、先発への再転向が決まった来季10年目右腕。指揮官自らの経験も踏まえ「ずっと先発をやったらどんどん出力が落ちてくるけど、中継ぎを一度挟むことによって、キレとか球の質が上がるところもある」と太鼓判を押した。
「先発への思いもあの子自身、持っていると思う。僕も先発から中継ぎになったので、その気持ちが分かる」。指揮官は2009年に先発として初の10勝(4敗)を挙げ、翌10年にリリーフ転向。通算63セーブ、63ホールドで野球人生を全うしたが「僕ももう一度、先発をやらせてくれと言ったけど、その時は年(齢)もいっていて遅かった」と打ち明けた。「山岡なら、今のうちならまだいける。もう一回、挑戦してほしかった」。19年には13勝4敗で最高勝率のタイトルを獲得。能力を知るからこそ、思いを託した。
「マモさんを日本一の監督にしたい」。山岡自身、今年5月に取得した国内FA権を行使せず、残留を決めた最大理由が岸田監督の存在。まっさらなマウンドで、再び輝きを放つ。(南部 俊太)
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