
日本ハムは14日、伏見寅威捕手との交換トレードで阪神・島本浩也を獲得した。電撃トレードの裏には、出場機会を求めた伏見と左の中継ぎ投手を厚くしたかった球団との思惑が一致した背景がある。
日本ハムにとって左の中継ぎ投手の補強は今オフの大きなテーマだった。今季、左の中継ぎで最多登板を果たしたのは、河野の32試合で、40歳の宮西が31試合で続く。シーズン後半には、上原がセットアッパーとして台頭し、27試合で防御率1・11をマークしたが、シーズンフルで1軍ブルペンを支えた左投手は一人もいなかった。シーズン終盤からCSにかけては先発の山崎を中継ぎに配置転換。2登板の堀を含め、1軍で中継ぎ登板した左投手は5人しかおらず、左投手が不足していた。通算204試合登板の島本にかかる期待も大きい。
阪神に移籍する伏見は今季、64試合に出場し、打率2割4分1厘、2本塁打。野手最年長として、投手陣からの信頼も厚く、チームでの存在感も大きかった。しかし、田宮や進藤など若手捕手の成長、内外野をこなすユーティリティ・郡司の捕手起用もあり、出場機会を伸ばせずにいた。シーズン中には、「試合にでないと…」と、話すなど出場機会に飢えていた。
伏見は球団を通して、「FAで入団してからの3年間、気持ちよくプレーできたのは球団の支えがあったからだと感じています。いい思い出で、これからの野球人生とって貴重な経験となりました。またファンの皆さんには、調子の良い時も悪い時も変わらず応援してくださり、何度もくじけそうになった時に背中を押してもらいました。本当に感謝しています。これからも変わらず応援していただけると嬉しいです」と語り、新天地での活躍を誓った。
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