
◆2025 パーソル クライマックスシリーズ パ最終ステージ 第6戦 ソフトバンク2―1日本ハム(20日・みずほペイペイドーム)
7回2死、四球を与えたモイネロは思いきりグラブをたたきつけた。「悔しかった。あそこまでグラウンド上で気持ちが出たことはない」と気迫たっぷりの93球。最後は続く進藤から空振り三振を奪い、ほえた。先発転向後、初の中4日。7回3安打1失点で「こんな試合で活躍できて、すごくうれしい。信じてくれた監督、チームにありがとうと伝えたい」と胸を張った。
第1戦と合わせて計203球、14回1失点は文句なしのMVPだ。第3~5戦の3試合で計22得点の日本ハム打線の勢いをピシャリ。第5戦まで打率5割2分9厘、4発のレイエスも止めた。投手陣全体に勝負を避ける指示も多かったが、左腕は別。最初のピンチだった4回無死二塁で空振り三振を奪い、3打席とも仕事をさせなかった。小久保監督は日本ハム打線の迫力を認め「その打線を食い止めたモイネロはすごい」と感嘆。シャンパンファイトでは、選手会長の周東もまず「勇気を与えてくれたモイネロに乾杯」と感謝した。
今季は防御率1・46で2年連続のタイトルを獲得。日本ハム戦も4勝1敗、防御率1・87と好投し、CSでも封じた。特に本拠地では計38イニングで自責点2。「戦術もCSの戦いぶりも、すごく強いチーム」と認める相手を圧倒した。互角の両軍のわずかな差は、背番号35の存在だった。(安藤 理)
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