
明るい未来のために、自身の方針を貫いた。最下位で終わった新庄監督の1年目。春季キャンプ地・沖縄県に入った昨年1月30日に「1年間のトライアウトのスタート。勝ち負けにこだわらず、選手をトライアウトを見るような目で」と宣言し、本格的に22年が始まった。「ぶれない」、「有言実行」が随所に示された1年だった。
故障者のガントを除く支配下全選手を起用し、さまざまな打順を組んだ。作戦面でも適性を見極めた。9・28札幌D最終戦後のセレモニーでは「ファンは勝ちが見たいんだ」「頼むから辞めてくれ」など今季浴びた言葉を挙げつつ、「でも選手を成長させるために1年間ぶれずにやり通しました」と言い切った。批判の声を浴びても、目標のために信念を曲げないところが多くの成功を遂げてきた理由の一端なのかもしれない。
バリ島在住時、現地の仲間に常々「高い目標を宣言するとアンチも増える。だけどアンチを味方につける。そこまでの過程がものすごく楽しいんだ」と語っていたという。その信条は、監督となった今でも不変だろう。23年はリーグ優勝と日本一を掲げており、22年はその「過程」だ。
今オフはここまで3件のトレード成立やFAで伏見を獲得するなど、23年シーズンへの構築を進めている。その一方で、トライアウト合格者8人の中の1人だった近藤がFAでソフトバンクへ移籍。絶対的な存在の離脱は大きな痛手ではあるが、1年間の土台作りを是が非でも今季の結果につなげたい。(日本ハム担当・田中 哲)