5月24日の1軍昇格後は81試合出場で打率.204、7本塁打も8月に10試合で4番を経験
パ・リーグ5位で全日程を終えた北海道日本ハムの選手が今季を振り返る。第3回はプロ2年目で初めて4番を経験した清宮幸太郎内野手。「もちろん納得できるシーズンではなかったです」と悔しさをにじませた。
出足でつまずいた。3月3日の横浜DeNAとのオープン戦(札幌ドーム)で右手有鈎骨を骨折。選出されていた9、10日の侍ジャパン強化試合の出場辞退を余儀なくされ、シーズン開幕にも間に合わなかった。
1軍昇格は5月24日。そこから81試合に出場して打率.204、33打点、7本塁打で2年目を終えた。「我慢してずっと使っていただきましたが、結果的にシーズンを通してたくさん迷惑をかけてしまったなと思います」と振り返る。
ケガの影響については「もちろんありましたけど、それはみんな背負ってやっていると思うので、一緒だと思います」と言い訳にしなかった。「シーズンを通して結果が出なかったのはまだまだ自分の力不足」と認めた上で「成績は去年とあまり変わらないですけど、去年より感じることも多かったですし、中身が大きく違った1年だったかなと思います」と前を向いた。
「4番が打たないと勝てないなとすごく思いました」
中田翔内野手が右手親指の故障で戦線離脱した8月に10試合で4番に座った。「貴重な経験をさせていただいて、4番として出る難しさを感じましたし、チャンスですごく回ってくる。4番が打たないと勝てないなとすごく思いました」と経験値を高めた。
今季の収穫を問われると「ノーヒットが続いたところじゃないですか」と即答した。6月から7月にかけて32打席無安打と苦しみ、7月20日の千葉ロッテ戦(札幌ドーム)で33打席ぶりの安打を放った。「自分を見つめ直すことができましたし、いろいろ考えて練習できました。それも全部こうして1軍で使ってくださってのことなので感謝しています。いろいろと打席の中で試すことができたので、打てないなりにも収穫があった1年かなと思います」と今季1軍で立った278打席を決して無駄にはしない。
昨年は11月の秋季キャンプ中に右手首を痛め、オフに満足にバットを振り込めなかった。「このオフに振れたらどうなるのかなという楽しみがあります」と来季に向けてバットを納得いくまで振り込む。目指すのは1、2年目いずれも7本にとどまった本塁打増と同時に打率アップ。「(こだわるのは)やっぱりホームランですけど、それ以前にまずはしっかり打率を残したいですし、全体的にですね」と底上げを図る。
同じ高卒2年目の東京ヤクルト・村上宗隆内野手が今季36本塁打、96打点と大躍進した。比較されることもあるが「彼は彼で、僕は僕。もちろん活躍を見ていますし、刺激にはなりますけど、やれることをしっかりやれればと思います」。自分がやるべきことに集中し、来季進化した姿を見せるつもりだ。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)
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