9月8日、楽天生命パーク宮城で行われた楽天と埼玉西武のカード3戦目は、埼玉西武が3対2で勝利し、6カード連続の勝ち越しを決めた。
先制したのは埼玉西武だった。1回表、楽天・石橋良太投手から四球と失策で1死1,2塁のチャンスを作ると、4番・中村剛也選手が左中間を破る2点適時二塁打。試合開始時点でパ・リーグ打点トップを走る男が、さすがの一振りを見せた。
一方、地元・宮城でのマウンドとなった埼玉西武・本田圭佑投手は、走者を背負いながらも持ち味の打たせて取る投球。2回裏には源田壮亮選手の好守も飛び出し、落ち着いた展開のまま試合は後半戦へ突入した。
しかし、後半早々に楽天が試合を振り出しに戻す。6回裏、2死から銀次選手が安打で出塁すると、4番・ブラッシュ選手が「前の打席でミスショットしていたから、必ず打ちたいと思っていたよ」と語る31号2ラン。右翼席にライナーで突き刺し、2対2の同点とした。
追い付かれた埼玉西武だったが、終盤に勝ち越す。8回表、楽天の3番手・森原康平投手に対し、森友哉選手の安打、中村選手の四球で1,2塁とすると、2死から山川穂高選手が値千金の適時二塁打。埼玉西武がスコアを3対2とした。
その後、7回からマウンドに上がった小川龍也投手が8回2死まで抑えると、残りの1アウトを平井克典投手が取って計2イニングを無失点リレー。なお、平井投手はこの試合でシーズン72試合登板を達成。2015年の増田達至投手以来、球団4人目の記録となった。そして9回裏はその増田投手がピンチを背負いながらも、何とか締めて試合終了。手に汗握る接戦は、終盤に勝ち越しに成功した埼玉西武が、3対2で勝利した。
埼玉西武は一時は同点に追い付かれたものの、継投で逃げ切り。11日からの福岡ソフトバンクとの首位攻防戦に向けて弾みをつけた。敗れた楽天も、石橋投手が7回途中まで2失点(自責1)に抑え、ブラッシュ選手が価値ある同点弾。明日のオリックス戦での巻き返しに期待したい。
文・吉田貴
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