3日の楽天戦で8回途中2失点と好投し、チームトップタイの11勝目をマーク
■福岡ソフトバンク 3-2 楽天(3日・ヤフオクドーム)
3日、本拠地ヤフオクドームで行われた楽天戦で今季11勝目をマークした福岡ソフトバンクの高橋礼投手。8回に2本のソロを浴びて、プロ初完投こそ逃したものの、7回1/3を投げて91球、4安打2失点の好投だった。
初回先頭の茂木に右前安打を浴びたが、続く島内を一ゴロ併殺に打ち取った。2回も先頭のブラッシュに死球を与えたが、銀次を二ゴロ併殺に。3回も先頭の辰己に中前安打を許したが、後続を打ち取り、点を与えなかった。4回からは3イニング連続で3者凡退。7回までわずか84球、2安打に封じてプロ初完投も視野に入った。
だが、8回、1死から辰己にソロ本塁打。さらに続く小郷にも右翼スタンドへ2者連発のソロ本塁打。楽天のルーキー2人に手痛い被弾。まだ91球だったが、ここで無念の降板となり「8回までいかせてもらっているので、引きずっていたわけじゃないけど、1本目で切り替えて投げるべきだった。実力不足ですね」と反省した。
昨年のドラフト2位で専修大から福岡ソフトバンク入りした高橋礼。シーズン途中に1軍昇格を果たし、12試合に登板した。プロ初勝利は今季に入ってからだったが、そこから千賀に並ぶチームトップタイとなる11個の白星を積み重ねた。
「去年は良くないからとダラダラと投げている時があった」
1年間ローテで回るのは、プロ2年目で初。夏場にやや調子を落とした時期もあったが、ローテ1年目で、十二分の働きぶりを見せている。9月に入り、シーズンも残り1か月を切った。疲労もピークとなる時期だが、高橋礼は「疲れはそんなにないです」と言う。
その要因として「日々のキャッチボールの球数にメリハリをつけている」ことを挙げた。高橋礼が目を付けたのは登板毎の球数ではなく、登板間の球数。「去年は良くないからとダラダラと投げている時があった」と振り返り、今季はそこを意識的に変えた。
「疲れが抜け切っていない中で、良くないからといってダラダラ投げるのではなく、その時にやるべきことをやるようにしています」。たとえ、その時のキャッチボールに納得がいかなくとも、スパッと止める。登板間での球数を減らして疲労を溜めないように1年間やってきた成果が今出ている。
「何だかんだで休みもありましたし、無理な使い方をされているわけではない。時間も有効に使わせてもらっているので」と語る高橋礼。チームトップタイの11勝目。今や、千賀と並ぶ福岡ソフトバンクの2本柱と言えるだろう。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
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