「僕のHR数は“おまけ”でいい」―埼玉西武山川、2年連続40号も「ここからは勝利第一」

Full-Count

2019.9.1(日) 08:23

埼玉西武・山川穂高※写真提供:Full-Count(写真:安藤かなみ)
埼玉西武・山川穂高※写真提供:Full-Count(写真:安藤かなみ)

8試合ぶりの2本塁打で勝利に導く、バットを変えて2発「結構勇気がいりました」

■埼玉西武 10-5 福岡ソフトバンク(31日・メットライフ)

 埼玉西武の山川穂高内野手が31日の福岡ソフトバンク戦(メットライフ)で2本塁打を含む3安打3打点の活躍で、首位福岡ソフトバンクにゲーム差なしとしたチームの5連勝に大きく貢献した。山川が1試合に2本塁打を放つのは21日の北海道日本ハム戦以来8試合ぶり。

 高い弾道が山川らしかった。7回、高橋純の151キロ直球を振り抜いて左翼スタンドにアーチをかけ、2年連続で40号に乗せた。徐々に調子を上げつつあった主砲が、首位・ホークスを迎えての“天王山”で目を覚ました。

 この日1打席目で先発の和田から外角のチェンジアップを捉え、崩されながらもバックスクリーンに運ぶと、2打席目は1死一、二塁からコンパクトなスイングで右前に安打を放ち満塁の好機を演出。さらに3点差に迫られた後の7回には、左翼スタンドに40号ソロを放り込み、試合を決めた。2年連続の40号到達に山川は「苦しかったので、ここまできたら当然嬉しい」とほっとした表情を浮かべ、「残り試合も少ないので、1本ずつ。次は41本目を打ちたい」と次の試合を見据えていた。

 この日から試合で使用するバットの形を変えた。プロ入り前から8年間使用してきたバットを、重さや長さを変えないままグリップエンドだけを中村が使用しているものと同じタイプに変えた。それまでは小指をグリップエンドにかけ中指と薬指でバットを握っていたが、形状を変えたことで手のひら全体でバットを握るようにした。

 打撃練習から快音を響かせ、試合でも同形状のバットを使用。以前からこのバットを発注し、ロッカーに用意こそしていたが、試合で使用したのは初めてだという。バットを変えたタイミングについて問われると「なんでですかね。気分です。前から考えていたけど、行動に移したのが今日だった」と”偶然”を主張。前のカードでも3試合で1本塁打を含む4安打を放つなど自身の状態も上向きな中で下した決断に山川は「自分は何かを変えるのはあまり好きじゃないんです。(普段と)違うものを使うのは、結構勇気がいりました」とはにかんだ。

「僕のホームラン数は”おまけ”でいい。必死でやります」

 山川が中村を参考にしたのはバットの形だけではない。「50本塁打」を目標に公言して迎えた今シーズンだが、6月7月に調子を落とした。7月には打率が1割台に低迷し、自慢の本塁打も4本のみ。8月11日の千葉ロッテ戦では約2年ぶりに4番を外れ、打順を下げた。山川に代わり埼玉西武の4番に舞い戻ったのは中村だった。

 中村の姿勢から、本塁打だけではないチーム打撃の重要性を学び取った。この日の試合では1死一、二塁の場面で一発ではなく右方向に安打を”狙って打った”という山川。「ああいうライト前ヒットで繋いでおけば、(不調の時期でも)気持ちも打率も繋ぐことができた。そのことにここまで気づけなかった。もったいなかった」と反省を口にした。

 山川の活躍もあり、チームは最大8.5差あった首位・福岡ソフトバンクとゲーム差なしまで詰め寄った。山川は「僕が打たなきゃという意識ではない。誰かが打てないときには、誰かが打って、みんなが打てなければ僕が打つ。終わったときに勝っていればそれでいい」ときっぱり。「これまでは個人の記録を大事にしてきたが、ここから先はチームの勝利が第一。僕のホームラン数は”おまけ”でいい。必死でやります」と言葉に力を込めた。鷹の背中はがっちり捉えた。王者にふさわしいのはどちらか、再び目覚めた山川のバットが答えを導き出す。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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