みなさんこんにちは。「パ・リーグ インサイト」編集部で働いている現役大学2年生の粟盛です。夏と言えば、「友達と海」「恋人と花火大会」といったリア充イベントから、「お盆に帰省」「家族と旅行」といった話までよりどりみどりですね。みなさんは夏、満喫できましたか?
かくいう私はこれといって夏っぽいことをしているわけでもなく、家で野球中継を観たり球場に足を運んだりしながら、令和最初の夏が通り過ぎるのを待っていました。私も夏を満喫したい。
そんな私を見かねた上司が気を遣って?くれたのか、8月17日に京セラドーム大阪で開催されるイベント「バファローズ大学プロ野球学部supported by社長メシ」取材のお話が舞い込んできました。関西に行ったことがなく、「就活×プロ野球」という普段目にしない掛け合わせに興味を持ったため、これは行くしかないと思い二つ返事で引き受け、現地調査へ。
「バファローズ大学」ってなに?
「~NO 単位, NO LIFE.~」
現役の大学生にはあまりにも重いこの言葉を冠して、球場内でさまざまな授業、プログラムが実施され、来場者が単位取得を目指します。
卒業(退場)時には10単位取得につき1回、卒業記念品抽選に参加でき、Amazon商品券10,000円分や、内野自由席ペアチケットなど、目を引くような記念品が揃っている魅力あふれるイベントなのです。
プログラムの中には、25歳以下の現役大学生・大学院生・短大生・専門学校生を対象とした「企業・業界研究セミナー」があり、野球場に居ながら就職活動に役立つ情報を学ぶことができます。加えて、1社参加するたびに5単位も貰えます。
「フル単取ってきてね!」
悪い顔をした編集長からミッションを受け、下調べをすると……
・入学(入場)2単位
・SNSフォロー講座2単位
・社長メシ論5単位・QRコード論3単位
・英語、スペイン語、韓国語、各1単位
・「バファローズ大学就職支援課」18社、各5単位
【取得上限単位数:105単位】
開場から試合開始までの2時間と試合の約3時間で105単位……
私はほんの少しの希望とそこはかとない絶望を胸に、朝一の新幹線で窓際の席に座れる訳もなく、京セラドーム大阪へと向かったのでした。
いざ、バファローズ大学に入学
初めて降り立った新大阪駅の人ごみに揉まれながら、なんやかんやで京セラドーム大阪へ到着。早速球場へ入り、入場口で配布された「大学案内」を見ると「プロ野球学部データ研究」なるものが。
吉田正尚選手がホームランを打ちやすいコース、中川圭太選手はあらゆる方向に打球を飛ばす…… といったように、バファローズの選手に関する詳細なデータが掲載されているではありませんか。スライダーで三振の山を築く、山岡泰輔投手のかっこよさに気付くことができる素晴らしい研究内容ですね。
こういう研究に関する授業ならいくらでも受けられるのに…… と、ないものねだりしながら歩いていると、今回の目玉である就職支援課へ到着。
試合が始まる前に単位を稼いでおきたいのか、すでに学生が訪れていました。中にはスーツを着てセミナーを受けている学生も! このイベントに対する気合が伺えます。バファローズ大学の学生は優秀なんです。
就職支援課に出展していたのは計18社。まずは、キリンビール株式会社さんのブースにお邪魔してきました。キリングループについて3つのセクションに分け、わかりやすく説明していただきました。次に訪れた竹中工務店さんでは、理系が就職するイメージが強い建築業界ですが、文系でも携われる仕事が多くあることを丁寧に説明していただきました。
本当に球場で就職セミナーやってる。
「バファローズ大学は伊達じゃない!!」イベントに対する“本気度”に正直なところ驚きました。大学2年生の私には良い刺激になります。他にも「洋服の青山」でお馴染みの青山商事株式会社さんで、スーツの着方や名刺の渡し方・貰い方など、就活でのマナーを学んだり、イオンリテールさんで顧客対応などを教えてもらいました。今までは、就活についてあまり意識していなかったですが、良いスタートを切れた気がします。
そんなこんなで順調に単位を取得していると、突然、「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」のオープニング曲が! 実はこの日、「バファローズ大学」と合わせて「機動戦士ガンダムデー」が開催されていたようで、千葉ロッテのスタメン発表時に曲が流れていたみたいです。ちなみにオリックスのスタメン発表時は「哀戦士」が流れていました。エモい。
試合も始まるしこの辺で一旦お昼休憩に。
バファローズ大学は学食にも力を入れているんです。京セラドーム大阪名物の「いてまえドッグ」が進化を遂げた「いてまえ焼きそばドッグ」や、「ロースカツ&エビフライおろしポン酢丼」など、これぞ学食!というボリュームたっぷりのグルメが揃っています。
私が食べたのは「温玉のせマヨ牛丼」。これ一つで満腹になるほど満足度の高い一品でした。別件で来ていた上司は、試合を観ながら「いてまえ焼きそばドッグ」を食べたみたいです。おなかもふくれたところで、再び就職支援課へ。
楽単を消化して卒業へ
オリックスが順調に得点を重ねる中、私も負けじと単位数を増やしていると、試合もいよいよ佳境へ突入。この辺で英語や第二外国語などを受けることに。
実際の大学で履修している第二外国語は、今回出題される「スペイン語」でも「韓国語」でもないので、単位取れるか心配……
全問正解でした。
オリックス・バファローズを知っている方なら解ける問題でした。第二外国語は楽単なのでみなさん履修しましょう。
他にもQRコード論や社長メシ論を受け終えると、ちょうど試合終了。先発した竹安大知投手がプロ初完投初完封という素晴らしい投球を見せ、オリックスが3連勝を飾りました。バファローズ大学って強豪校なんです。
試合も終了したので、いよいよ卒業です。開場から参加して取得した単位数は……
・入学(入場)2単位
・SNSフォロー講座2単位
・社長メシ論5単位・QRコード論3単位
・英語、スペイン語、韓国語、各1単位×3
・「バファローズ大学就職支援課」各5単位×7
【取得単位数:50単位】
残念ながらフル単の「105単位」には遠く及びませんでしたが、一般的な大学の年間取得上限単位数は取れたしまあ良いでしょう! 実際の大学の単位もこれくらい楽しく取得できたらいいのに……
最後に単位を握りしめて抽選会へ。ここからが本番と言っても過言ではありません。「10,000円分の商品券で何買おうかな」など妄想を膨らませながら右手を抽選箱へ。結果は
・バファローズ大学オリジナルボールペン×4本
・バファローズ大学学生証×1枚
せめて1,000円分の商品券でも…… と抽選直後は思っていましたが、学生証かっこよかったし、ボールペンがイイ感じだったので万事OKです。
悲しみの滝に打たれながらふらっとグッズショップに立ち寄ってみると、バファローズ大学のグッズコーナーが大盛況ではありませんか。
オリジナルのカレッジロゴのデザインで普段使いにもぴったり! トートバッグは大学に持っていくのにもちょうど良さそうだし、パワーヒッター専攻、速球専攻といったように、ユニークな専攻にも目を引かれます。福田周平選手のリーダーシップ専攻は就活にも役立ちそう。完売のグッズも出ていたほどで、売れゆきはかなり好調なようでした。
次回、「バファローズ大学 学園祭」??
就職支援課から始まり、ボリューム満点の学食など、入学から卒業まで楽しく過ごせました。帰りには少しだけ大阪市内に観光へ。夕食に神戸牛を堪能し、就活から野球観戦?に観光まで、とても濃い夏休みの1日を過ごしたのでした。バファローズ大学ありがとう。
「バファローズ大学」はまだ閉校しません。第2弾として9月20日(金)に「バファローズ大学学園祭」が開催されます。「学園祭」とはなんて良い響きでしょう。失われた青春を取り戻すために行こうかな。また関西に訪れる日も近いかもしれません。
文・粟盛優佳
写真・(C)PLM
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