今日の試合で福岡ソフトバンクが勝利、北海道日本ハムが敗戦という結果となれば優勝へのマジックナンバーが点灯するという大事な試合。福岡ソフトバンクは中田投手を先発マウンドに送り、埼玉西武は自身3連勝中のルーキー・多和田投手でこの一戦に臨む。
初回、多和田投手はボールが高めに浮いてしまう。冷静に見極めた1番・中村晃選手が四球で出塁すると、2番・本多選手が安打で好機を広げ、4番・内川選手が外角の変化球に食らい付き中前への2点適時打。今日は福岡ソフトバンクが先手を奪う。
2回裏、埼玉西武は栗山選手が適時二塁打を放ち1点差とするが、直後の3回表、福岡ソフトバンクが再び攻勢に。ここ5試合で4本塁打の絶好調・柳田選手が1死から18号ソロを放つと、さらに自身8月25日以来となるスタメン出場の7番・明石選手が適時打を放ち、リードを3点に広げる。
その後、両チームともにブルペン陣を投入していく展開の中、7回まで小刻みに1点ずつを奪っていく点の取り合いに。6対4と福岡ソフトバンクが2点リードで迎えた終盤、福岡ソフトバンクはスアレス投手、森投手とつなぎ逃げ切りを図るが、8回裏に栗山選手が今日3打点目となる適時二塁打で1点差に迫り、食らい付く姿勢を見せる。
その後福岡ソフトバンクが9回表に1点を加え、再び2点差で迎えた9回裏。埼玉西武は福岡ソフトバンク・サファテ投手から先頭の金子侑選手が安打での出塁から、すかさず今季44個目の盗塁を決めて好機を生む。この場面で、3番・浅村選手が2打席連続タイムリー2ベース。球場内のボルテージが一気に高まると、その後2死1,2塁と切羽詰まる場面を迎え、打席には6番・森選手。直球勝負を挑んできたサファテ投手の球威に負けじと持ち味のフルスイングで対抗し、はじき返した打球はレフトの頭上を越えていく。この当たりで2者が一気に生還し、劇的なサヨナラ勝ちを飾った。
クライマックスシリーズ進出圏内の3位とは、まだ9.5ゲームと変わらず。達成したならば「奇跡」とも言うべき大逆転でのクライマックスシリーズ進出には、厳しい状況が続く。しかし、最後の最後、可能性がゼロとなるまで勝負は分からないことを、埼玉西武は今日の試合で示した。首位争いではなく、3位以下の「最後の戦い」にも注目してみたい。
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