【19年パ新人王争い】ホークス高橋礼は2桁勝利なら前進? 甲斐野らとの争い

Full-Count 広尾晃

2019.8.2(金) 14:06

福岡ソフトバンク・高橋礼※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)
福岡ソフトバンク・高橋礼※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

新人投手では高橋礼、甲斐野の鷹コンビが猛アピール中

 ペナントレースもあと2か月強、今季の新人王候補の勢力図がはっきりしてきた。

 新人王は原則として海外のプロリーグ経験がなく、支配下に初めて登録されてから5年以内で、投手は前年までの1軍の登板イニング数が合計で30イニング以内、打者は、前年までの1軍の打席数が60打席以内の選手が対象だ。

 パ・リーグの新人王候補の成績を見ていきたい。まずは投手。投球イニング数順。1軍で登板した有資格者は全部で43人いるが、10イニング以上の19人。

1.高橋礼(ソ)15登9勝3敗 0SV 0HD 48三振 92.1回 率3.31
2.岩下大輝(ロ)16登5勝3敗 0SV 0HD 70三振 90.1回 率3.69
3.石橋良太(楽)20登4勝5敗 0SV 0HD 48三振 78.1回 率3.45
4.榊原翼(オ)12登3勝4敗 0SV 0HD 56三振 76回 率2.72
5.K-鈴木(オ)13登2勝5敗 0SV 0HD 66三振 71.1回 率4.16
6.本田圭佑(西)10登5勝3敗 0SV 0HD 35三振 61回 率3.84
7.松本航(西)10登5勝2敗 0SV 0HD 36三振 51回 率4.59
8.甲斐野央(ソ)43登2勝3敗 8SV 15HD 49三振 40.1回 率3.12
9.椎野新(ソ)27登3勝2敗 0SV 5HD 41三振 32.1回 率3.34
10.高橋純平(ソ)25登2勝0敗 0SV 7HD 40三振 30回 率1.47
11.竹安大知(オ)5登2勝1敗 0SV 0HD 21三振 28回 率4.50
12.森脇亮介(西)26登2勝1敗 0SV 2HD 21三振 27.2回 率5.20
13.荒西祐大(オ)9登1勝2敗 0SV 0HD 22三振 26.1回 率5.13
14.西村天裕(日)17登0勝0敗 0SV 3HD 23三振 23回 率4.70
15.吉田侑樹(日)9登0勝0敗 0SV 0HD 17三振 21回 率6.00
16.泉圭輔(ソ)12登2勝0敗 0SV 3HD 13三振 16回 率2.25
17.弓削隼人(楽)2登1勝0敗 0SV 0 HD 7三振 13.1回 率0.68
18.小島和哉(ロ)3登0勝3敗 0SV 0HD 10三振 12.1回 率10.95
19.田浦文丸(ソ)7登0勝0敗 0SV 0HD 6三振 10回 率3.60

 規定投球回数にはわずかに届かないが、福岡ソフトバンクのサブマリン、高橋礼は千賀とともにチーム勝ち頭の9勝。千葉ロッテの岩下も5勝ながら先発ローテを守っている。楽天の石橋は開幕当初は救援投手だったが、5月から先発に転向。4勝だが11先発で6QSとまずまずの成績。オリックスの榊原は開幕からローテを維持していたが、6月29日の埼玉西武戦を最後に戦線離脱。

 救援では福岡ソフトバンクの甲斐野が森の故障に伴い、6月後半からクローザーになり8セーブを挙げた。防御率は下降気味だが、今や勝利の方程式を担っている。福岡ソフトバンクは椎野、高橋純平も救援で活躍している。8月1日の埼玉西武戦では椎野、高橋純、甲斐野と3投手がそろい踏みした。

新人打者ではオリ中川、楽天辰己が奮闘も新人王にはアピール不足?

 打者、全部で31人が一軍に出場しているが、5安打以上の17人。安打数順。

1.中川圭太(オ)72試241打69安1本22点7盗 率.286
2.辰己涼介(楽)79試225打51安2本19点9盗 率.227
3.西浦颯大(オ)9試136打26安1本12点6盗 率.191
4.渡邊佳明(楽)36試89打22安0本11点0盗 率.247
5.佐野皓大(オ)53試94打21安1本5点10盗 率.223
6.平沼翔太(日)42試83打21安1本9点1盗 率.253
7.頓宮裕真(オ)28試91打18安3本10点0盗 率.198
8.周東佑京(ソ)72試92打18安1本4点17盗 率.196
9.三森大貴(ソ)24試48打10安0本1点3盗 率.208
10.堀内謙伍(楽)36試78打10安0本9点0盗 率.128
11.杉本裕太郎(オ)16試44打8安4本7点1盗 率.182
11.愛斗(西)29試42打8安0本3点0盗 率.190
13.栗原陵矢(ソ)28試29打7安1本7点0盗 率.241
14.川瀬晃(ソ)29試34打6安0本1点1盗 率.176
14.佐藤龍世(西)25試17打6安0本4点0盗 率.353
14.柿沼友哉(ロ)21試28打6安1本2点0盗 率.214
17.太田光(楽)14試34打5安1本3点0盗 率.147
17.香月一也(ロ)26試33打5安1本3点0盗 率.152

 交流戦で首位打者になったオリックスの中川が安打数では1位だが、規定打席には遠く及ばない。楽天のドラ1辰己は外野手ながら下位打線での起用が多い。すでに残り試合は50前後、打者はここから規定打席に到達しそうな選手はいない。成績的
にも物足りない。

 今季のパの新人王は、福岡ソフトバンクの高橋礼、甲斐野が有力候補だろう。甲斐野は7月の防御率5.73とやや投球を覚えられた感がある。高橋礼が2桁勝利を挙げれば、タイトルに大きく近づくのではないか。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

記事提供:Full-Count

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