山口俊からライトへ、工藤監督の注文は「打って出れる、見ても出れる打者に」
14日の巨人戦の初回、福岡ソフトバンクの今宮健太選手がライトのホームランテラスに先頭打者本塁打を突き刺した。今季、1番定着を狙う今宮選手にとっては、オープン戦第1号が大きなアピール弾となった。
初回、ゲレーロ選手の2ランでいきなり2点を追う形となった福岡ソフトバンク。先頭の今宮選手が山口俊投手の4球目をきれいに振り切ると、打球はライトのホームランテラスへ。すぐさま1点を返す先頭打者本塁打となった。
今宮選手は試合後「オープン戦ではずっと自分のスイングをすることを考えてやってきた。最初は良くなかったが、ロッテ戦あたりからいい形で入れている。(ライトへの本塁打は)センターに打ち返すことだけを考えているので、それがたまたまあっちに行った。いい打球が打てた」と満足そうに語った。
その言葉どおりに、第2打席も初球をセンター方向へライナー性のいい打球を飛ばしたが、これは相手の守備範囲。それでも「1、2打席はいい力の加減で打てた」と手応えは十分に感じている。工藤公康監督も「逆方向に打ってる形が一番いい」と、今宮選手の力みのないスイングを評価する。
今季は自主トレから「1番を打ちたい」という強い気持ちで臨んできたという。工藤監督は今宮選手の1番起用について「やっぱり1番打者としては塁に出ること。足もあるし、スタートも切れるようになってきたので、あとは(塁に)打って出れる、(四球を)見ても出れる打者になってくれるのが理想」と注文をつける。
今宮選手も「選球眼を身につけて出塁も意識していかないといけない。ヒットを打つに越したことはないが、四球でも塁に出る機会を増やしたい」と、指揮官の思いをしっかりと意識しており、「これからも1番打者としてゲームでアピールしていきたい」と残りのオープン戦で“開幕1番"獲りに全力を注いでいく覚悟だ。強力なクリーンアップを有するだけに、開幕後は今宮選手の出塁がチームの得点力を大きく左右することになるだろう。
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