加入即デビューとなった宇佐見について「知らない状況で大変だったと思う」
■福岡ソフトバンク 7-5 北海道日本ハム(28日・札幌ドーム)
北海道日本ハムの鶴岡慎也バッテリーコーチ兼捕手が28日、巨人から北海道日本ハムにトレード移籍した宇佐見真吾捕手への期待を口にした。
チームにとって待望の攻撃型捕手はこの日、入団発表の後に即出場選手登録された。ユニホームも防具も準備が間に合わず、実松一成ファーム育成コーチ兼捕手のものを着用。新背番号30ではなく、90番のユニホームとプロテクターで臨むという慌ただしさの中、6回に代打で出場した。そのまま7回からマスクをかぶり、宮西尚生投手、堀瑞輝投手、バーベイト投手、吉田侑樹投手と4投手をリードして4失点した。
練習中からぴったりと寄り添い、試合中も情報と助言を与え続けた鶴岡は試合後「ピッチャーもバッターも知らない状況で大変だったと思う。ピッチャーの特徴を知らずに受けるのは怖かったんじゃないかな。自分もいきなりセ・リーグで出たら“どうしよう”となる」と慮った。
をの一方で「新鮮な目で見られることはいいことかも知れない。データもどう生かすかはキャッチャーのセンスだから」と語り、チームに新たな化学反応をもたらす可能性に言及した。
そのためには、相手打者のデータよりも、自チームの投手のボールの質や性格をつかむことが先決だという。自身も14年に北海道日本ハムから福岡ソフトバンクにFA移籍した経験を踏まえて「まずはピッチャーの特徴をつかむこと。ブロッキングとスローイングは4年目だし、(巨人時代に)1軍でも出ているので大丈夫だと思う。打つ方も期待されているし、やることはたくさんあるけれど、やってもらわないといけない。これからでしょう」と語り、力強くサポートしていく。
宇佐見の登録により1軍の捕手は4人になり、自身はこの日、選手としてはベンチから外れた。「コーチになったんだなと思う」と実感を口にし、石川亮捕手と清水優心捕手の若手についても言及。「あの2人が(今回のトレードを)どう思うか。チームとして上がっていければいい」と競争激化による捕手陣のレベルアップにも期待した。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)
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