28日に入団会見を行い、即登録、即デビューを果たす
■福岡ソフトバンク 7-5 北海道日本ハム(28日・札幌ドーム)
巨人から北海道日本ハムにトレード移籍した宇佐見真吾捕手が28日、本拠地福岡ソフトバンク戦で移籍即新天地デビューを果たした。
打撃を売りにするニューフェイスは2点を追う6回に石川亮捕手の代打で登場。福岡ソフトバンクの千賀に対してカウント2―2からの外角低めへの149キロの直球をファウルし、最後はフルカウントから内角低めカットボールに詰まって、投ゴロに打ち取られた。
「千賀さんと対戦して、ああいう真っすぐを仕留めないといけないと改めて思いました」と振り返った宇佐見。そのままマスクをかぶり、7回から宮西尚生投手、堀瑞輝投手、バーベイト投手、吉田侑樹投手と4投手をリードした。9回に回ってきた2打席目は、武田の145キロの高め直球に空振り三振に倒れ、移籍後初安打はお預けとなった。
目まぐるしい1日だった。急転直下のトレードからわずか2日。この日午後1時から入団会見に臨み、そのまま1軍に合流すると、即出場選手登録された。そのスピード感にユニホームと防具が間に合わず、実松一成ファーム育成コーチ兼捕手のものを着用。新背番号30ではなく、90番のユニホームとプロテクターで臨んだ。
「サネさん(実松)もジャイアンツからファイターズに来て、不思議な縁を感じました」と語る一方で、ぶっつけ本番という難しい状況に対し、必死に向き合った。
「登録すると聞いたのも今日ですし、試合に出るということも今日聞きました。ジャイアンツから来て慣れていない中で、これまでと違う緊張感がありました」と明かす。「バッターの特徴を勉強しないといけないので」と練習中から鶴岡慎也バッテリーコーチ兼捕手と一緒に行動し、試合中も情報をもらって頭にインプットした。
7回の守備に就いた時には、宮西からマウンドに呼び寄せられて「緊張しているか? 落ち着いて頑張っていこう」と声を掛けられたという。「チームのみんなが(自分が)やりやすいようにやってくれました」と宇佐見は気遣ってくれた新しい仲間たちに感謝した。
栗山英樹監督が「喉から手が出るほどほしかった」という待望の攻撃型捕手。即日抜てきした指揮官は「初めて見るピッチャーばっかりなので、なるべく早く慣れてもらうしかない。全てをプラスに変えてくれると思う」と改めて期待値の高さを口にした。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)
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