6回途中2失点の好投もリリーフ陣が逆転を許し2勝目はお預け
■埼玉西武 6-5 北海道日本ハム(26日・メットライフ)
埼玉西武のドラフト1位ルーキー・松本航投手が26日の北海道日本ハム戦(メットライフ)で本拠地初先発。6回途中2失点と粘投を見せが降板後にリリーフ陣が逆転を許しプロ2勝目はお預けとなった。
19日のオリックス戦(京セラドーム)でプロ初先発し5回2失点で初勝利をおさめてから中6日での登板となったこの日は、課題だったセットポジションからの投球フォームを小野投手コーチの助言をもとに修正し臨んだ。
「セットになると肩が入りすぎてしまうので、最初から開き気味に構えるようにした」と話した松本航は毎回ランナーを出す苦しい投球になったが、走者を背負ってからは捕手に対してやや正面に身体を向けて構えることで身体の横回転を抑え、不用意な失投を防いだ。
5回には2死から中田にソロを浴びたが、「走者を置かずに行けた。ソロはOKくらいの気持ちだった」とすぐに切り替え、続く王柏融を一ゴロに仕留めると安どの表情を浮かべた。
前回登板のオリックス戦を振り返りスライダーの再取得を決意
収穫はそれだけではない。この日はストレートに加え、スライダーにも手応えがあった。前回登板のオリックス戦での自身の投球を踏まえ、「緩急をつけるボールがほしかった。カーブでストライクが取れないときもあるし、球速が遅くて、曲がりが大きいボールを投げようと思った」と、痛打された苦い経験から大学2年時以来ほとんど投じてこなかったスライダーの再習得を決意。
西口1軍投手コーチに握り方を教わり、清川巡回投手コーチのアドバイスを受けながら中6日の調整期間に磨き上げた。この日は5回に大田に対しフルカウントから123キロのスライダーを外角に投げ込んで空振りを奪うなど、手応えを得た。
「左のインコースを直球で攻めることができたし、右のインコースにはツーシームを投げ込むことができた」と自身の投球を振り返ったが、一方で「追い込むまではよかった。追い込んでから勝負するボールを練習しないといけない」と反省したドラ1右腕。
この日は5回2/3で降板したが全部で121球を投じており、辻監督も「球数が多すぎる」と苦笑いを見せた。指揮官の苦言は、若獅子への期待の表れだ。新たな武器を磨き、獅子のエースへ駆けあがる。
(安藤かなみ / Kanami Ando)
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