1年目から一軍に出場した高卒野手は?
高校時代に通算歴代1位となる111本塁打を放った北海道日本ハムの清宮幸太郎選手。清宮選手は2月28日に札幌ドームで行われた「アジアフレンドシップシリーズ in 北海道」Lamigoモンキーズとの国際交流試合に「7番・一塁」でプロ初先発。第1打席に右中間を破る二塁打を放ち、早速北海道のファンの前で高い打撃力を披露した。
北海道日本ハムは、現在レギュラーの中田翔選手、中島卓也選手、西川遥輝選手、近藤健介選手などもそうだったが、若手を積極的に起用する傾向だ。そういった歴史を踏まえると、1年目から清宮選手が一軍で起用される可能性も十分にある。
札幌ドームに移転後、ドラフト1位で入団した高卒野手を見ると、陽岱鋼選手(現巨人)、中田選手、渡邉諒選手、清宮選手の4人、さらに投手と野手の二刀流で活躍した大谷翔平選手(現エンゼルス)を含めると5人いる。
清宮選手を除いた4人の中で、1年目から一軍でプレーした選手は大谷選手と渡邉選手の2人。大谷選手は開幕戦の3月29日、埼玉西武戦に「8番・右翼」でスタメン出場し、5回の第2打席で岸孝之投手(当時埼玉西武)からライト線へ二塁打を放ちプロ初安打を記録。続く第3打席でプロ初打点となる適時打を放った。
投手と野手の二刀流の難しさがありながらも、野手としては1年目に一軍で77試合に出場し、打率.238、3本塁打、20打点の成績を残した。
13年ドラフト1位の渡邉選手は、シーズンの大半を二軍で過ごしたが、シーズン終盤に一軍昇格を果たし、9月30日の埼玉西武戦でプロ初出場。10月2日の埼玉西武戦で岡本篤志投手からプロ初安打を放った。
陽選手と中田選手は一軍出場なし
その一方で陽選手と中田選手は1年目に一軍出場がなかった。陽選手の1年目は二軍戦に積極的に起用され、チーム最多の91試合に出場。本塁打もチームトップタイの9本塁打をマークした。当時の守備位置は現在の外野ではなく遊撃だった。二軍で実戦経験を積んだ陽選手は、13年に盗塁王を獲得するなど、北海道日本ハムを代表する選手に成長した。
高校通算87本塁打を放った中田選手も入団当時、清宮選手と同じくらいの盛り上がりを見せた。中田選手はオープン戦で本塁打を放ったが、開幕一軍を掴むことができず二軍スタート。
二軍では出場試合数こそ56試合だったが、11本のアーチを描き、持ち前のパワーを発揮した。中田選手は翌09年二軍で本塁打と打点の二冠王に輝くと、10年に一軍でプロ初本塁打を含む9本塁打を記録。11年にレギュラーに定着し、14年からは3年連続で100打点をマークするなど球界を代表するスラッガーとなった。
清宮選手は陽岱鋼選手、中田翔選手らと同じように二軍で経験を積むのか、それとも大谷選手のように1年目から一軍でプレーし成長していくのか…。栗山英樹監督がどのように決断するか注目だ。
<札幌移転後の高卒1年目野手の成績>
陽仲寿選手 2005年高校生ドラフト1位
91試合351打数96安打9本塁打35打点 打率.274【二軍】
中田翔選手 2007年高校生ドラフト1位
56試合196打数50安打11本塁打31打点 打率.255【二軍】
大谷翔平選手 2012年ドラフト1位
77試合189打数45安打3本塁打20打点 打率.238
渡辺諒選手 2013年ドラフト1位
2試合5打数1安打0本塁打0打点 打率.200
清宮幸太郎選手 2017年ドラフト1位
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