5月4日、メットライフドームで行われた埼玉西武と楽天の一戦は、7対6で埼玉西武がサヨナラ勝ち。メヒア選手が同点弾、金子侑司選手が決勝打と、強力打線が意地を見せた埼玉西武が、楽天に対して今季初勝利を収めた。　

　先に試合を動かしたのは埼玉西武だった。1回表、楽天の先発・美馬学投手に対し、2番・源田壮亮選手が右翼線への二塁打で出塁すると、続く3番・秋山翔吾選手が遊撃手のグラブを弾く適時打を放って先制。さらに2死3塁から、5番・森友哉選手が左前に適時打を運んで1点を追加し、初回から2対0とリードを握った。

　2点を追いかける展開となった楽天は3回表、埼玉西武先発・多和田真三郎投手から、2番・オコエ瑠偉選手の犠飛で1点差に詰め寄る。さらに4番・島内宏明選手の適時打で一気に同点に追い付いた。

　3回裏、埼玉西武は山川穂高選手の遊ゴロの間に1点を勝ち越すが、4回表、楽天は今季初出場となった7番・今江年晶選手の安打から2死1,2塁の好機を迎える。そして1番・茂木栄五郎選手の中前適時打ですぐさま同点に。「追い込まれていたので前に飛ばせば何か起きると思っていました」と語ったリードオフマンの一打で、試合は再び振り出しに戻った。

　その後も、お互いに点を取り合う展開が続く。6回表、楽天は先頭の山下斐紹選手が二塁打で出塁すると、続く今江選手が左前に適時打を運び、この試合初めてのリードを奪う。1点ビハインドとなった埼玉西武は、直後の6回裏に5番・森友哉選手の5号ソロが飛び出して三度同点に。6回を終えてスコアは4対4となった。

　7回表、楽天が試合を決めにかかる。2死1,3塁の好機を得ると、この場面で7番・今江選手が2打席連続となる適時打を中前に運び、勝ち越しに成功。直後の7回裏には先発・美馬投手が投球練習中のアクシデントで降板したものの、2番手・青山浩二投手が2死2塁のピンチをしのいで反撃を許さず。終盤2イニングの攻防を前に、5対4とリードした。

　8回裏を3番手・ハーマン投手が無失点に抑え、9回表には埼玉西武・マーティン投手の暴投の間に1点を追加した楽天。リードを2点に広げると、シーソーゲームに終止符を打つべく、9回裏のマウンドに守護神・松井裕樹投手を送り込む。

　しかし、追い込まれた埼玉西武は9回裏。1死から8番・外崎修汰選手が四球を選ぶと、続く打順で代打・メヒア選手が打席に入る。1ボール1ストライクからの3球目、高めに抜けた変化球を叩いた打球は放物線を描いて右方向へ。これが起死回生の同点2ランとなり、埼玉西武が土壇場で6対6の同点に追い付いた。

　さらに埼玉西武は、10回表からの2イニングを4番手・増田達至投手が、ピンチを招きながらも無失点に抑え、流れを呼び込む投球を見せる。

　すると11回裏、埼玉西武は先頭の中村剛也選手が敵失で出塁すると、犠打で送って1死2塁と得点圏に走者を運ぶ。続く代打・岡田雅利は投ゴロに倒れたものの、2死から金子侑司選手が中前に打球を運び、2塁走者が生還。埼玉西武が終盤の劣勢を跳ね返し、7対6で勝利を収めた。

　打線が奮起した埼玉西武が、お互いに点を取りあうシーソーゲームをサヨナラ打で締めくくった。一方の楽天は、9回裏に登板した松井投手がまさかの一発を浴び、3連戦の初戦を落とした。