井上晴哉~その一振りはまさにロマン。幕張の和製大砲~(千葉ロッテマリーンズ)【インサイト的選手名鑑】

パ・リーグ インサイト 望月遼太

2019.5.4(土) 19:47

千葉ロッテマリーンズ・井上晴哉選手(C)パーソル パ・リーグTV
千葉ロッテマリーンズ・井上晴哉選手(C)パーソル パ・リーグTV

井上晴哉(いのうえ・せいや)/内野手

#44/1989年7月3日生まれ
180cm・114kg/右投右打


 広島・崇徳高校、中央大学、日本生命を経て、2013年のドラフト5位で千葉ロッテに入団。入団当初から和製大砲として期待をかけられたが、二軍では好成績を残しながら、一軍では好調の期間が長く続かないというパターンが毎年のように繰り返され、本領を発揮できないまま4年が経過していた。

 しかし、ルーキーイヤー以来となる開幕4番を務めた2018年、潜在能力がついに開花。へんとう炎で離脱する時期もありながら133試合に登板して自身初の規定打席に到達し、打率.292、24本塁打、99打点と4番打者にふさわしい好成績を収めた。千葉ロッテの日本人打者が20本を超えるホームランを放ったのは、2013年の井口資仁監督以来。久々となる和製大砲の誕生は、苦戦を強いられたチームにとっても明るい材料となった。

 続く2019年にはさらなる活躍も期待されたが、開幕から不振が続き、4月上旬に早くも二軍行きに。しかし、すぐに本来の打撃を取り戻すと、4月下旬には打線の中軸として活躍。自身のキャリアハイに並ぶ24本塁打でシーズンを終えた。

 2020年は6月21日の福岡ソフトバンク戦で満塁本塁打を放ち、中央大学の先輩・美馬学投手の移籍後初勝利に貢献すると、7月28日には球団7年ぶりとなる1試合3本塁打を記録。8月終了時点で12本塁打をマーク、3年連続の2桁本塁打を達成したが、以降は不振に苦しみ9月以降は3本塁打と持ち味である長打力を発揮できなかった。2021年は好不調の波を抑え、主軸としてシーズンを通した活躍を見せられるか。

【2020年一軍成績】
113試合 447打席376打数92安打15本塁打67打点59四球 打率.245 出塁率.356 OPS.749


(2021/1/21追記)

文・望月遼太

井上晴哉選手をもっとよく知るために。パ・リーグインサイトの過去の記事

“春男”脱却の裏で苦悩も… 千葉ロッテ・井上晴哉が振り返る覚醒の1年
井上選手本人の言葉を交えたシーズン総括。苦しんだ序盤戦、自信回復につながった一打、「4番打者」への強い思いといった、自らにしかわからないシーズンのターニングポイントや、心の持ちようについて語っている。

千葉ロッテ井上の急成長を支える“引きつける打撃” 千葉ロッテ打線にも同じ傾向?
井上選手が見せた覚醒の理由について、詳細なデータを基に分析した記事。昨季指導を受けた金森栄治コーチ(現楽天)のもと取り組んだ“引きつける打撃”が、選球眼の向上をはじめとする打撃内容の進化につながったことがうかがえる。

「パーソル パ・リーグTV野球教室」で千葉ロッテの主力3選手が子供たちに真剣指導
この野球教室には井上選手、大谷智久投手、藤岡裕大選手の3名が参加。指導終了後にはプレー面のみならず学生としての日々の過ごし方についてもアドバイスを送るなど、真摯に子どもたちと向き合う姿勢を見せた。

☆井上晴哉選手の動画はこちらから!

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記事提供:

パ・リーグ インサイト 望月遼太

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