杉谷拳士（すぎや・けんし）／内野手

#2／1991年2月4日生まれ
173cm・78kg／右投両打

　帝京高校から2008年のドラフト6位で指名され北海道日本ハムに入団。身長173センチと小柄だが、投手と捕手以外全てのポジションで一軍の試合での出場経験があり、さらに両打ちという超ユーティリティプレイヤーだ。守備固めや代走での出場が主であるが、ひとたび球場で名前がコールされると一番の歓声を浴び、悪い流れを吹き飛ばしてしまうほどのムードメーカーでもある。

　その知名度はパ・リーグにとどまらず、2015年に初出演したテレビ朝日系列「とんねるずのスポーツ王は俺だ」の名物コーナー「リアル野球BAN」をきっかけに全国区へ。帝京高校OBの石橋貴明氏率いる「石橋JAPAN」の一員として芸人顔負けのパフォーマンスを披露し、一気に知名度を上げた。同番組には以降もほぼ毎年出演しており、トークに打撃に欠かせない存在となっている。

　入団後は3年目から徐々に頭角を現すと、2015年には84試合に出場し打率.295とブレイク。その後の打撃は振るわなかったものの開幕一軍を勝ち取った2019年、5月23日の楽天戦では史上19人目42度目の左右両打席での本塁打を記録するなどインパクトある活躍を見せた。この記録が北海道日本ハムでは2007年のフェルナンド・セギノール氏以来であることから、同日のお立ち台で「これから『スギノール』と呼んでください」とファンに呼びかけ、「スギノール」という愛称も定着している。

　2020年は開幕が遅れた影響で試合数が減少した中、自己最多の88試合に出場。試合前の国歌を高らかに歌う姿も話題となった。もちろん試合中も声をひびかせ、はつらつとしたプレーでチームを盛り上げた。オフに入り、2021年の年始に放送された「リアル野球BAN」では満塁ホームランを放つなど10打席で7安打2本塁打と絶好調。この調子で2021年シーズンも持ち前の明るさと器用さを発揮し、チームを浮上させる原動力となれるか。

【2020年一軍成績】
88試合 161打席29安打2本塁打11打点 打率.221 出塁率.306 OPS.650

（2021/1/10追記）

文・鈴木海斗

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