千葉ロッテ戦で今季14試合目で初スタメン3の2「100%準備をすれば問題ない」
■北海道日本ハム 3-0 千葉ロッテ(13日・札幌ドーム)
北海道日本ハムの杉谷拳士内野手が13日、千葉ロッテ戦(札幌ドーム)で「7番・二塁」で今季初先発。3回にチーム初安打となる左前打を放って先制の突破口を開くなど3打数2安打。チーム4カードぶりのカード勝ち越し、勝率5割復帰に攻守で貢献した。
待ち望んでいた先発チャンスで結果を出した。「積極的に元気を出してやろうと思っていました」という言葉通り、3回先頭の第1打席、ボルシンガーの初球カーブを左前へ運び今季初安打。「傾向的に変化球の入りが多い中、甘く入ってきたので」と一発で仕留めた。
このチーム初安打が起点となり、同2死二、三塁から大田の先制の中前2点打を呼び込んだ。7回1死の第3打席ではチェンから左中間二塁打。左右両打席で安打と猛アピールだ。「開幕(スタメン)は逃しましたが、ずっと調子が良かっただけに、100%準備をすれば問題ないと思って1日1日を過ごしていました」と杉谷は納得顔でうなずいた。
5度あった守備機会も無難にこなした。初回1死から加藤の二塁ベース寄りの痛烈な当たりを処理して、落ち着いた。「1つさばいて、こういう感じかなと楽になりました。バッティングでリズムをとりたかったですが、思った以上に(打球が)来ましたね。(先発した)ジョニー(バーベイト)に『いい加減にしろ』と言いました」と笑った。
毎年レギュラー奪取を目標に掲げる杉谷もプロ11年目。「もどかしい気持ちはありますが、まずは1年間戦力としていることが大事。去年は迷惑をかけたので。今年体は元気と伝えたいです」と声を大にした。今季14試合目で初めて杉谷を先発起用した栗山英樹監督は「何か大きな流れをつくりたい中、そういうことを感じながらやってくれた。元気出して行くぞ!という姿勢は大事。よくやってくれた」と目を細めた。
昨オフの豪州での自主トレで、杉谷は野生化計画をテーマに自らを追い込んだ。「野生化計画の成果はまだ分からないですが、いろんな人とやって、いろんなことを吸収できました。楽しく野球をやることが原点。今日もオーストラリアの人からメッセージが届いているし、(シーズンが)終わってみて良かったなと言えたらいいですね」と語った。そんな真面目な野球の話をした後、最後にはきっちりネタを仕込んでいた。「今日ちょっと僕、合コンがあるので」。渾身のジョークで報道陣を笑わせ、さわやかに球場を後にした。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)
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