接戦続きの北海道日本ハム、ブルペンは3点勝ち越しでも「10点入ったくらいの安堵感」
■ 北海道日本ハム 4-1 千葉ロッテ (12日・札幌ドーム)
北海道日本ハムの宮西尚生投手が12日の本拠地千葉ロッテ戦で前人未到の通算300ホールドに王手をかけた。
3点リードの8回に登板。バックの好捕にも助けられ、1安打無失点で切り抜けた。「今日はいい流れで来ていたし、3点差あって気持ち的には余裕があった」と開幕から続く連続無失点を6試合に伸ばした。
チームはここまで延長戦が4試合。1試合の平均得点は3.15と打線が本調子ではない分、リリーフ陣はしびれる場面での登板が続いている。この日は6回に打線が3点を勝ち越した瞬間、ブルペンが異様な空気に包まれたという。
プロ12年目の鉄腕は「10点入ったくらいの安堵感で、みんな一気に肩の力が抜けて、ため息をついていた。こんなの初めて。自分もつられるところだった。あれを見たら、若い奴らみんなすごく緊張していたんだなって思った」と笑いながら舞台裏を明かした。
この日は福岡から札幌への移動ゲームで、選手がグラウンドに姿を現したのは練習終了30分前だった。過酷な条件にベテラン左腕は「体は全然動かなかった」と苦笑しながらも、いつもは着用しない長袖のシャツで体を動かして汗を出し、試合に備えた。
「(試合前の)練習がなかったのは過去に1回あったかな。そういう中で勝ち切れた。チームにとってでかい1勝」とうなずいた。目前に迫った節目の300ホールドについても「できるなら札幌ドームで決めたい」と本拠地での達成に意欲を示した。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)
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