ひそかに寄せる期待の表れ? 「監督と同じ」背番号の選手たち

パ・リーグ インサイト 成田康史

2018.2.19(月) 20:31

プロ野球選手の背番号は、あるひとりの選手を象徴する特別なものになる場合がある。また、ダルビッシュ有投手(現・カブス)の「11」を、後輩の大谷翔平選手(現・エンゼルス)が継承したように、その背番号を誰が引き継ぐかという話は、しばしば取り沙汰される。

ただし今回は、「先輩」ではなく「監督」の背番号に焦点を当てたい。パ・リーグ各球団の監督の現役時代の背番号を、チームの誰が着用しているのかを見ていく。

北海道日本ハム・栗山英樹監督の「46」

・田中瑛斗投手(新入団)

栗山監督がヤクルト時代に着けていた「46」は、昨季まで瀬川隼郎氏が着用しており、今季からはルーキー・田中瑛投手が背負う。

柳ヶ浦高校からドラフト3位で入団した田中瑛投手は、150キロに迫る速球と多彩な変化球が持ち味の右腕。184センチ70キロのすらりとした体格と、端正なマスクでも話題をさらった。

まずはファームでじっくり鍛えることになるだろうが、一軍の舞台での活躍を、監督も心待ちにしていることだろう。

楽天・梨田昌孝監督の「8」

・今江年晶選手(51試合32安打1本塁打10打点 打率.250)

千葉ロッテ時代からなじみの深い「8」を、FAで楽天に移籍してからも身に着けている今江選手。昨季は開幕直後の好調ぶりを維持することができず、故障もあって51試合の出場にとどまった。

埼玉西武・辻発彦監督の「5」

・外崎修汰選手(135試合113安打10本塁打48打点 打率.258)

昨季、俊足とパンチ力を武器にレギュラーの座を手にし、侍ジャパンにも召集されるなど、大きな飛躍を遂げた外崎選手。鬼崎裕司二軍育成コーチの現役引退に伴い、背番号「5」を着用すること。今季はますますの活躍が期待される。

千葉ロッテ・井口資仁監督の「7」

・鈴木大地選手(143試合132安打11本塁打52打点 打率.260)

井口監督自身が現役時代の「6」をそのまま着用して指揮を執るため、今回は福岡ダイエー時代の「7」とした。これを着けているのは、昨季も全試合に出場し、自身初の2桁本塁打、そしてゴールデングラブ賞を受賞した鈴木選手。

今季は三塁に転向することとなったが、変わらぬキャプテンシーと熱いプレーで、チームを引っ張っていってくれることだろう。

オリックス・福良淳一監督の「1」

・中島宏之選手(124試合123安打9本塁打49打点 打率.285)

2015年からオリックスでプレーしている中島選手。西武時代になじみの深い「3」は安達了一選手が着用していたため、背番号「1」となった。

昨季はパ・リーグのシーズン打率トップ10に入るなど、日本球界復帰後から着実に成績を上げてきている中島選手。今季もチームを引っ張る活躍を見せてほしい。

福岡ソフトバンク・工藤公康監督の「47」

・高橋純平投手(1試合0勝0敗 防御率12.00)

「47」を着けているのは、2015年ドラフト1位の高橋純投手だ。2年目の昨年は、念願の一軍初登板を経験した。結果は3イニングスを投げて4失点とほろ苦いものになったが、これを糧に今季のさらなる飛躍が期待される。

現役時代に長く背負った背番号なら、愛着もあるはずである。自分が指揮するチームにその番号を着けている選手がいるのならば、活躍してくれるに越したことはないだろう。自らが与えたわけではないとしても、ひそかに期待を抱くようなこともあるのかもしれない。

そんなことを想像しながら彼らの活躍を見てみるのも、面白いのではないだろうか。

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パ・リーグ インサイト 成田康史

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