オフ期間は最長3回も木田コーチ「先発完投しているかも」
今季中の完全復活をかけて2年ぶりに開幕1軍入りした北海道日本ハムの斎藤佑樹投手。3月29日のオリックスとの開幕戦(札幌ドーム)では2点ビハインドの8回から3番手として救援。開幕投手を務めた12年以来の開幕戦登板は1イニングを1安打無失点に抑えて、直後の同点劇を演出。チームの延長10回サヨナラ勝ちに貢献した。
シーズン開幕までは実戦5試合11イニングで3安打1失点。安定感十分だったが、気になるのは今後の起用法だ。先発ローテに組み込まれるのか、中継ぎとしてブルペン待機するのか、それとも救援投手を先発登板させる「オープナー」として起用されるのか――。鍵を握る木田優夫1軍投手チーフコーチが開幕前の3月下旬にこんなことを言っていた。
「(起用法は)決めてないですよ。いつも考えているのは、まずはチームがどうやったら勝てるかということ。栗山監督は選手のことを考えている監督。選手にとっても一番いいことは何かをいつも考えている。どうすればチームが勝てるか、どう使えば斎藤が活躍できるか」
春季キャンプ中からオープン戦までで最長イニングは3回だった。これまでの調整を考えれば、中継ぎや「オープナー」などで先発で短いイニングを投げることが想定される。ただ、木田コーチは先発完投の可能性も消していないという。
「全ての可能性を排除しない。シーズン入ったら、先発完投しているかもしれない。キャンプ入る時から言ってきたが、開幕投手の上沢だろうが、金子だろうが、誰が頑張ったから優勝できるとかではなくて、全員が頑張らないといけない。ファイターズのユニホームを着ている投手全員が頑張らないといけない」
かつて栗山監督から「球場を支配する。これは彼の持っている力」と言われた斎藤だ。今も登板前に名前がコールされると、球場中はドッと沸く。開幕戦も劣勢からのリリーフ好投でチームの白星につなげたが、右腕にはチームの士気を高めるパワーを持っていると言っていいだろう。昨季は2年ぶりにシーズン0勝に終わり、斎藤は「どこで投げようが、結果を残すだけ。場所はどこでも結果を求めてやるしかない」と意気込んでいる。
役割を固定せずに柔軟で幅広く。令和元年のチャンピオンへ、昭和最後の世代として生まれた30歳が貴重なピースとなる。
(Full-Count編集部)
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