「9番・右翼」でプロ初スタメンし、初安打初打点初盗塁 初の牽制死も
■東北楽天 9-4 千葉ロッテ(31日・ZOZOマリン)
東北楽天のドラフト1位の辰己涼介外野手が31日、千葉ロッテ戦で「9番・右翼」でプロ初のスタメン出場。3打数1安打1打点1盗塁、1得点をマークした。チームは2連勝し、開幕カード勝ち越しを決めた。
充実感たっぷりだった。試合後。辰己はチームに貢献する喜びを噛み締めた。
「『初』ということに関しては、なんとも思っていないです。(初スタメンは)楽しかったです。試合に出るとアウトになったら悔しいですし、打てたら嬉しい。試合に出ていることで、チームに貢献できているということを感じられる」
初物尽くしだった。2回1死満塁のプロ初打席で一度もスイングすることなく押し出し四球を選ぶと、4回2死では外角低めの変化球を中前へ打ち返してプロ初安打。直後に牽制死を記録したが、四球で出塁した8回には初盗塁を決めた。「正直、強い打球を打ちたい。遠くに飛ばしたいのいう気持ちでいたんですけど、打点を取れて、チームに貢献できたので良かった。(牽制死も初盗塁で)プラスマイゼロだと思っています」と振り返った。
初安打の記念球は「僕がというより、親が大事にしてくれる。渡したら喜んでくれる」と両親へ贈るという。出身地は兵庫。立命大まで関西地区で過ごした。「とりあえず、僕は(この後)寮に帰るので、僕が持っておくしかない。京セラの時に見に来てくれるので会うことができれば」と、直接手渡すつもりだ。
前日逆転3ランを放ってお立ち台に上がったオコエに替わるスタメン起用。首脳陣の期待に応えた。「たくさん試合に出て、たくさんヒットを打って、たくさんチームに貢献したいと思っているので、自分の立てた目標に向かって頑張りたいなと思います」。昨秋ドラフトで東北楽天が競合した千葉ロッテ・藤原の目の前で、大きな存在感を示した。パ・リーグにまた一人、魅力的な若手が現れた。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)
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