21日に千葉市内のホテルで出陣式を開催 井口監督「今年こそ『マウエ↑』を目指して」
千葉ロッテは21日、千葉市内のホテルにて、シーズンシート購入者を招待した「2019年千葉ロッテマリーンズ出陣式」を開催。井口資仁監督ら1軍首脳陣、33選手が参加した。井口監督はファンの前で「いよいよ来週金曜からペナントレースが始まります。チームは非常に良い状態できていますし、新たな戦力も加わり厚みも増しています。今年こそ、チームスローガン『マウエ↑』を目指して、皆様と共に1年間、しっかりと戦っていきたいと思います」と、チームへの手応えと、今季へかける思いを語った。
各コーチや選手が今季への強い思いをストレートに語る中で、目を引いたのが今季13年目、2016年には首位打者を獲得した角中勝也外野手。色紙に記した言葉はなんと「給料」だ。
「ここ2年間、給料泥棒になっているので、今年は最低限もらっている給料分は働いて、給料アップしてもらえるように頑張ります」。ジョークを交えながらも、自身が納得できなかった過去2年間の分以上の働きを誓った。1軍合流は12日からだったものの、ここまでのオープン戦は7試合で17打数7安打の打率.413。3月19日の埼玉西武戦では本塁打も放つなど、開幕へ向け好調をキープしている主力が、トークでも好調ぶりを見せていた。
投手陣では今季オープン戦中継ぎで4試合に登板し、アピールを続けている4年目・高野圭佑投手の色紙に事件があった。目標に「要」と記していたのだが、そこにはなぜか「潤」の文字が追加されていた。「僕は書いてないですよ!イタズラされたんです。犯人は……」と前に座っている涌井秀章投手を指差すも、当の涌井は知らん顔。今季の目標が『要潤』となってしまった高野だが、「俳優の要潤さんのように、クールでかっこいいピッチングができるように頑張ります!」と対応力を発揮。機転のきいたコメントで先輩のイタズラを切り返した。ファンから盛大な拍手を浴びていたが、シーズンに入っても臨機応変な対応力を発揮できるのかも注目だ。ちなみに涌井の書いた言葉は「楽しむ」だった。
今季も4番を任される井上晴哉内野手は「打点王」、開幕1軍が決定的な注目のルーキー藤原恭大は「全力」など、壇上に上がった全ての選手が、それぞれが自分の言葉で思いを語った。最後は選手会長を務める鈴木大地内野手が「去年は勝てなかったこと。そしてホームで勝てなかったこと、その悔しさを持って去年の秋からここまで取り組んできました。その全てを来週からぶつけます。世界一の千葉ロッテファンの皆様と一緒に戦えることを誇りに思います。一緒に『マウエ↑』を目指して頑張っていきましょう」と出陣式を締めくくった。
オープン戦残り2試合を終えるといよいよ29日から2019年レギュラーシーズンが始まる。この日、間近でファンの思いを受け止めた井口監督、コーチ、選手たちが、それぞれの決意を胸に「マウエ↑」を目指して戦う時が間もなく訪れる。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)
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