ホームランよりチームの勝利「打点を挙げることが一番大事」
“ゴリラパフォーマンス”が宮崎の地でも炸裂した。千葉ロッテ新外国人のケニス・バルガス内野手が27日、KIRISHIMAサンマリン宮崎で行われた「球春みやざきベースボールゲームズ」の東北楽天戦で特大ホームランを放った。
1点リードの6回1死一塁の場面。4番・井上晴哉内野手の代打で登場すると、カウント2-2と追い込まれてからの5球目、145キロの真っ直ぐを豪快なスイングで捉えた。打球はあっという間にライトスタンド中段へ。2月23日の埼玉西武戦以来となる「来日第2号」は、またも特大の2ランホームランとなった。
驚きなのは、衝撃の特大弾がフルスイングによるものではなかったことだ。米ツインズで中軸を務めたこともある陽気なプエルトリコ人は、試合後「追い込まれた60%くらいの力でミートすることを心掛けています」と“激白”。この日の一発も、コンパクトなスイングでバットに当てることを意識した結果だった。
圧倒的な飛距離に注目が集まるが、「飛距離や弾道に関係なくホームランはホームラン」と本人は気にする様子はない。打線の中軸として「打点を挙げることが一番大事だと思っています」と、どんな形であれ、チームに勝利をもたらすことを念頭に置いている。
そんな優等生助っ人について、井口資仁監督は「非常にコンパクトに打っているし、しっかりボールも見極められている」と高評価。「いい形でずっと来ているので、開幕までしっかり調整してもらって」と、開幕に向けて順調なコンディショニングを期待した。
チームメートからの要望で、入団会見で話題となった「ゴリラパフォーマンス」も披露した。「今日のはちょっと短め。シーズンに入ったらもっと長めにやりたい」と、こちらも100%にはまだ遠い。
バルガスが100%のフルスイングを繰り出した時、打球はどこまで飛んでいくのか夢を掻き立てられる。ZOZOマリンスタジアムの外壁を越え、まさかまさかの東京湾に飛び込む“スプラッシュヒット”が誕生するのか。ファンは開幕が待ちきれないことだろう。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)
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