「少しでも恩返しを」―パ・リーグ王者・埼玉西武、南郷キャンプで見られる“変化”

Full-Count 岩国誠

2019.2.7(木) 22:51

球団ロゴやスローガンが掲出された南郷スタジアムの正面入り口※写真提供:Full-Count(写真:岩国誠)
球団ロゴやスローガンが掲出された南郷スタジアムの正面入り口※写真提供:Full-Count(写真:岩国誠)

JR九州・南郷駅から徒歩18分の位置にある南郷スタジアム

 現在、埼玉西武ライオンズA班が春季キャンプを行っている宮崎・南郷スタジアム。2004年から春季キャンプを行っている、埼玉西武ファンにとっては馴染み深い場所だが、今年はその南郷スタジアムにある変化が見られた。

 JR九州・南郷駅から徒歩18分。小高い丘を登りきると埼玉西武A班の春季キャンプの地・南郷スタジアムが見えてくる。両翼100メートル、センター122メートルはメットライフドームと同じ広さだ。外野のネット沿いをレフト側からぐるりと回って、ホームベース側に回り込んだところが球場の正面入り口。選手たちはバスで宿舎からここに乗り付け、球場内へと入っていく。

 その入り口を見上げると昨年までは普通の窓ガラスだった2階部分に、バットを握る選手と投球前の投手、それぞれの手元が大きくプリントされた写真をあしらい、その両サイドには球団ロゴと今季のスローガン「CATCH the GLORY 新時代、熱狂しろ!」のロゴパネル。来場したファンの高揚感を高める。

 スタジアムの中へは三塁側の階段から入場するが、その手前にも「NANGO STADIUM Since 2004」のオブジェが設置。2004年からこの地で春季キャンプを張ってきたことを改めて感じさせてくれる。そして階段手前、左側の壁を見ると、昨年リーグ優勝を飾った時の胴上げシーンが眼前に飛び込んでくる。そのインパクトは強烈だ。

胴上げを疑似体験できるフォトスポットを設置※写真提供:Full-Count(写真:岩国誠)
胴上げを疑似体験できるフォトスポットを設置※写真提供:Full-Count(写真:岩国誠)

球場デコレーションは春季キャンプから設置

 これは「ファンの方にも胴上げを疑似体験してもらい、記念に写真を撮ったりして楽しんでもらいたい」という、球団担当者の思いが込めらている。

 他にも、各施設への通路や球場内など、他の球団では見かけていた監督や選手がプリントされたのぼり旗が設置されていたり、室内練習場「南郷黒潮ドーム」へ向かう入り口には、球団ロゴをあしらったボールが勢い良く壁にめり込んでいるトリックアートのような、遊び心のあるフォトスポットも。

 去年の秋季キャンプにはなかったこれらの球場デコレーション。球団関係者に話を聞くと「このキャンプシーズンに南郷まで足を伸ばしてくださったファンの皆さんに、そして、昔からこの日南市南郷町で我々を応援してくださった地元の皆さんのために、少しでも喜んでもらおう」と、この春季キャンプから設置されたものだという。

「3日には海上パレードもやっていただいたこの日南市南郷町に、少しでも恩返しさせていただければ」と、資金は球団側が全て請け負って、今回の試みが実現した。埼玉西武A班・南郷キャンプは2月18日まで実施。9日、14日が休養日となっている。現在、ホーム球場のメットライフドームもファンに楽しんでいただけるボールパーク化へ向け、着々と改装工事が進んでいるが、一足先に南郷スタジアムでその一端を体験してみてはいかがだろうか。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

記事提供:Full-Count

記事提供:

Full-Count 岩国誠

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE